こころの健康とケア⑥精神療法・心理療法 | 脳疲労と向きあう歯医者さん

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早良区 西新の歯医者 松尾です。

 

 

こころの健康とケア⑥になります。

精神療法・心理療法

■基本は受容と共感

相手を支援するときのコミュニケーションの基本は、まず話を受け入れ(受容)、気持ちに理解を示すこと(共感)です。

言葉だけでなく、態度や話し方など言葉以外の方法でも情報は伝わるので、服装や身だしなみ、場所や時間などの環境設定も大切です。

特に、精神症状のために理解や判断が障害されているときはには、気を配りましょう。

うなずきやあいづちの打ち方も会話に大きく影響しますので、普段から自分のクセをよく知っておきましょう。

言葉づかいも大切です。「そうですねぇ」とだけ反応するのは、相手を援助するのに十分ではありません。

相手の言ったことを繰り返し、まとめ、質問するといった、積極的に傾聴する技術を身につけましょう。

 

■精神療法・心理療法

症状や、生活する上で困難な状況に対して、直接本人の心理面にかかわる方法を英語ではサイコセラピー(psychotherapy)といいます。

本人と治療者が一対一で行う個人精神療法と、グループで行う集団精神療法があるほか、方法や内容に応じて分類されています。

精神科では、相手の考え方を受け入れ、気持ちに共感を示し努力を認める支持的療法が基本です。

 

*臥床(がしょう)

ベッドなどに寝ること。横になった状態

 

精神療法の種類

■認知療法と認知行動療法

うつや不安などの精神症状や過呼吸などの身体の症状は、何かの刺激や状況によって直接起きるのではなく、その状況をどう考えるかという認知によって起きると想定して、考え方のパターンを変えることで気持ちや症状を楽にするのが認知療法です。

 

認知と行動のつながりに注目して、現実に合った行動ができるように援助して、症状を軽くするのが認知行動療法(CBT:Conitive Behavioral Therapyです。

統合失調症などの精神疾患のある人にCBTをうまく導入していくために、ロールプレイなどを取り入れて開発されたのが社会生活スキルトレーニングSST:Social Skills Training)です。

■行動に注目した方法

行動療法は、まず行動を変えることで症状をよくする方法です。

たとえば、摂食障害で行動制限を行って、食べる量が増えたら行動範囲を広げる方法や、恐怖症で不安な状況に挑戦する方法があります。

 

【積極的傾聴】はコミュニケーションの基本

相手の話に耳を傾けることは、精神的な問題を抱えている人に対してのみではなく、万国共通・世界共通で役立つコミュニケーションスキルかと思われます。

人は本来

誰かに認められたり、共感してほしいと思うものです。

心理学でも人は「誰かの役に立ちたい」という欲求があると言われています。

 

別の言い方をすれば

コミュニケーションとは、「お互いを認め合うこと」とも言えるかもしれません。

 

余談ですが

興味深い研究があり、通常海外ではボランティアを「受ける側」が癒されるのですが、

日本人は「ボランティアをする側」が癒されるという、逆の現象が起きるそうです。

 

”行動を変えて”症状を楽にする【認知行動療法】

 

生きる上で、かなり役立つスキルとも言えます。

やりたくない、できると思えないという心理状態なのに「やってみたら意外とできた」ということは多くの方が経験したことあるのではないでしょうか。

「行動することで、頭もあとからついてくる」

というのは脳科学では定番です。

小さな行動でも繰り返すことで、だんだんと脳が変わってきます。

無理やりにでも行動することで、脳を活性化させるホルモンが分泌されるためです。

 

加えて

気持ちが沈んだ時、無理やり口角を上げることで、気持ちが軽くなる、というのも脳が騙されるからです。

 

暴露療法の有効性

上の表内にもありますが、暴露療法とは

「原因を遠ざけようとする行動がかえって不適切な行動を維持させているときに、ストレス状況に段階的に暴露することで、不安が軽減することを実感する方法」です。

平たく言えば「荒療治(あらりょうじ)」ですね。

=計画や組織を良い方向に改めさせるために行われる大胆な行動をすること

 

一つとても参考になるエピソードがあります。

元テレビアナウンサーの辛坊 治郎氏の逸話があります。

彼は自身が「潔癖症」ということを自覚していたため、それを治すため約1か月間インドに滞在することを決意。

当然生きるために食事をしなければなりません。

現地の衛生状態は良くないことを承知の上で、あえてそこに身を置くことで「潔癖症」を克服できると考えたのです。

そして見事「潔癖症」を乗り越えたと言っていました。

 

これはつまり「暴露療法」「荒療治」と言えます。

 

暴露療法や荒療治に抵抗感がある方は多いかもしれません。

しかし

人生は選択肢の連続といいます。

どう選ぶかが自分の「望む結果」に繋がるかに影響します。

 

「世の中に無神経ほど強いものはない。

                     勝海舟」

小さなことに気を取られすぎると、
大事を成せなくなります。

時には無神経になり(もちろん人様に迷惑をかけないようにし)
目標達成のために大胆に行動することも必要です。

 

生きるヒントになれたら幸いです

 

こころの健康とケア⑦へ続きます