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誰でも自分のセラピストになれる!!アルケミカル・ヒプノセラピー

目標だった国連職員まであと一歩のところでがんを経験。”がん患者さんがより良く生きるためのお手伝いをする”ことを新しい人生の目標に決めた、がん経験者専門ヒプノカウンセラー大野敏子が選んだ究極の癒しの技術

副人格シリーズ

と、いうことで、これまで、

私たちの中には様々な声があり、

それぞれに特徴があるということを

お伝えしてきました。



今日からその個々のキャラクターについて

知性のキャラクターからお話していこうと思います。



今日は知性キャラの筆頭、裁判官さんについて、おはなしします。


裁判官というのは私たちのこころの声の中で

最も心に残る声を発するキャラクターの一人です。


これまで、私の扱ってきてたクライアントさんの中に

このキャラクターが存在しなかった人はいないと言っていいくらい

男女を問わず、誰の中にも存在します。


人によっては、まさにイメージの中で黒いローブをきて

いわゆる”裁判官”の姿で現れることもあります。

比較的、男性の声で現れる場合が多いですが、

その限りではありません。


裁判官は、多くの場合、上から目線ではなし、

断定的に、


”お前は~だ!!”

”お前は~すべきだ!!”


といった口調で話します。

冒険を嫌い、狭い、限定的な選択肢の中に

本人を留めおこうとする傾向があります。


いつも

正しい/正しくない

白/黒

yes/no

などをはっきりさせようとするキャラクター

でもあります。


裁判官の長所は

常に論評的で、倫理、道徳的

方向性を示すことができ、現実的な

バランス感覚があるということです。


逆に短所は

法(ルール)に従わないことにたいして侮辱的で、

感情は関係なしに、ルールに乗っ取ることを

最も重要と考えるところ。

そのような意味で感情を重視することに偏見があり、

グレーゾーンや曖昧な解決を許さないところがあります。



どんな声として現れやすいかと言えば


ネガティブサイドでは


”そんなことは間違っている!!”

”それで正しいことができると思っているのか?”

”いったい何を考えているんだ!!馬鹿げている”

”まっとうな大人なら、当然~すべき”


ポジティブサイドでは

”間違っていることが証明されるまではあなたの言っていることが正しい”


など。


私たちがなにかを決めようとするとき、行動や癖を変えようとするとき、

このような声が聞こえてきませんか?


裁判官を、問題を解決する過程でどのように扱っていくか、

長所を生かしたどのような役割を与えれば、うまく私たちの

こころのざわざわをおさめられるでしょうか。


裁判官は中立の立場で証拠に基づいて

物事を判断することができ、きちんと規律や

決まったことを履行し、管理監督する能力、

秀でたバランス感覚があります。


そこで、裁判官には、新しい意思決定を実行に移すにあたって、

新しいルールがちゃんと実行されているかの管理監督

をしてもらうことで、自分の目的に向かっていくのをサポート

してもらうことができます。


他にも、仲裁者や、伝達者などの役割をになってもらうことが出来ます。


この裁判官というキャラクターは誇り高い性格である

事がほとんどですから、私たちセラピストも、彼らに

話しかけるときは、敬語で、相手を立てるような話し方、

敬意をもって接しているということを表すような

態度を心がけます。


新しい役割についても、誇り高い裁判官が、誇りをもってこなせる

仕事を割り当ててあげる必要があります。



裁判官は、感情に流されて物事の判断をしません。

彼らの心を動かすには

”証拠”

が必要です。


実際のセッションの中では、クライアントさんの主張を

理解させるために、ほかの副人格の証言や、裁判官が

疑いを持っていることに関わる本人の記憶をたどって提示

することで、説得していきます。


なんだか訳がわからなくなってきましたか?

まずはキャラクターの特徴をつかめれば十分です。


次回はグル、教祖、求道者、司祭といった類の

キャラクターについてお話します。






さて、前回は、副人格についてお話しました。

今日から、それを掘り下げていこうと思います。



まずは、キャラクターのタイプについてです。

副人格は、大きく


”知性のキャラクターと感情のキャラクター”


の2つに分けられます。


知性のキャラクターはまさに私たちの知性的な部分

感情のキャラクターは私たちの身体、肉体的な部分

であるとも言われています。



フロイトは


知性のキャラクターをエゴ、スーパーエゴ

感情のキャラクターをイド、つまり精神の奥底にある本能的衝動の源泉

と定義し、



ゲシュタルトは


知性のキャラクターを優等生

感情のキャラクターを劣等生

と表現しています。



交流分析においては


知性のキャラクターは大人、親

感情のキャラクターは子供

と考えます。



知性のキャラクターは、催眠下で現れると

見下したような、上官のような態度で

私たちのことを”お前””君””あなた”

など、2人称で呼ぶキャラクターと、

”私は~”と、1人称で話すキャラクター

がいます。



感情のキャラクターは

感覚的で、子供っぽく、愛情をほしがります。

動物や自然を愛し、被害者になりがちです。

私たちの一部として、”私は~”と1人称

で話す場合が多いです。


イメージわきますか?

これだけだとまだちょっとわかりにくいでしょうか。



例えばBさん、不動産業を営んでいて、妻子もあります。

しかし、最近占いに目覚め、占い学校に通い、優秀な成績

で卒業しました。これから占いで独立開業しようと考えています。


そんなBさんのなかの声の一部です。


① 私は優秀だし、ちゃんとやっていける!!


② 占いなんて格好いいじゃん!!不動産屋より
  
  も楽しいと思うぜ!!


③ お前に何かそんな仕事できない。才能がない!!


④ 開業する前にもっと練習しないと不安だよ~。


⑤ そんなにいそいで前に進むのは怖いよ



どの声が知性のキャラクターで、どの声が

感情のキャラクターかわかりますか?



難しいですか?



では答え合わせをしましょう!!



【知性のキャラクター】

①、③


【感情のキャラクター】

②、④、⑤



大正解でしたか?


実際にそれぞれがどんなキャラクター

だったかというと・・・


①は仕切り屋で、自信家、そして何事も前に
  
進もうとするキャラクターです。私たちの
  
エゴの部分とつながっています。


②はどちらかというと、不動産業という現在の安定した

仕事に対して、占い師という、これまでとは全く異なる

仕事に付くことを”かっこいい”という、ちょっと反体制

的な反逆者でした。


③は上から見下したような物言いで、”お前は才能がない”

と決めつけていますね。典型的な知性のキャラクター、

裁判官でした。


④は消極的で不安の塊の臆病者でした


⑤は純粋で傷つきやすい、クライアントのインナー

チャイルドでした。


こんなふうに私たちの中にはいろいろなキャラクターが存在し、

いろいろな声を発しているんですね。


ピンときましたか?



この様々な声の協調関係、連携を強化していくこと

で意思決定や、行動を変えることがスムーズにできるように

なっていきます。


少しずつイメージが湧いてきたでしょうか?



では次回からそれぞれのキャラクターの特徴に

ついて、知性のキャラクターから順番に説明していきます。


副人格(サブパーソナリティー)ってご存知ですか?

私たちの中には沢山の声があります。

その一つ一つが副人格です。



何か意思決定をするとき、

自分自身の行動を変えようとするとき、

あなたのなかからいろいろな声が

聞こえてきませんか?



例えばAさん、

めちゃくちゃ忙しい救急救命医です。

過労で体調を崩し、少しリラックスして

仕事のペースを落とさなければいけないと

感じていますが、しかしそれがなかなかできず

に悩んでいます。


仕事のペースを落としてリラックスす

る時間を持つということについて

Aさんのなかには、はじめ次のような声がありました。



【リラックスすることに賛成する声】


- 私は一生懸命働くことも、遊ぶこともできる。
  
  でも、どうやって遊んでいいのかわからない。


- 私はもう病気です。休まなければこれ以上

  働けない。



【リラックスすることに反対する声】


- 私は仕事が大好き!!仕事のペースを落とす
 
  なんていや!!


- お前は働き続けなければいけない。

  さもなくば、何も成し遂げられない。


- 私は一人でも多くの絶望的な人たちを
  
  救わなければならない!!


- 私が忙しく働き続けるのをやめたら
  
  誰も私のことなんて大切に思ってくれない。



実際にはこのあとさらに3人の異なる声が出てきたのですが、

リラックスすることに賛成の側、反対の側から様々な特徴のある

声が聞こえてきています。



実際のセッションではそれらの声一つ一つの問題を解消して、

最終的にはすべての声、つまり副人格が協力して、Aさんが

リラックスする時間を持てるようにしていくように、

副人格同士の新しい関係を築いていくのですが、

そのためにとても重要なのが、この様々な副人格の

特徴を理解することです。



副人格の特徴を理解すると、自分自身の中の

様々な声に対する理解も深まります。



そんなわけで、次回から、様々な副人格の特徴について

お話していこうと思います。