キーナイ川での楽しい一日 | アラスカの自然に囲まれて

アラスカの自然に囲まれて

アラスカ州のアンカレッジは自然がいっぱいで、季節の移り変わりを日々肌で感じる自然に密着したくらしです。このブログでは、ここアラスカでの釣りや山登りなどアウトドアライフを中心に、私の見た事、感じたことなどを独断と偏見で紹介します。

日曜日、釣友のHさんと久しぶりに二人でキーナイへ出かけました。

 

最後に一緒にいったのはいつでしょう?6月のサーモン釣りかな?

 

気心のしれた友人との車中の会話は楽しい。特にこれから釣りをするという期待で楽しさが増します。

 

Hさんの希望は、4キロほどハイキングしてスキラックレイクへの流れ込みで釣りをすること。

なのでハイキングコース入り口への駐車場へ向かいますが、ちょっと問題が。

 

ポイントのキーナイ本流の流れ込みへの途中に支流を渡るのですが、まだ川の水量が微妙に多くもしかすると渡れないかも。

となると3キロ近く歩いて、釣りをすることもなく引き返してくる羽目に。

 

それに、天気も怪しく雨の確率80%。広い吹きさらしで冷たい雨にやられるのはあんまりいいものではありません。

 

私の頭の中はそんな思いですが、Hさんは行く気満々。

 

そして駐車場に到着、だれもいません。着替えて、ハイキングトレールの入り口へ行くと何やらサインが。

 

登山道の枝道の100メートルほど脇にヒグマが殺したムースの死体があるらしく、それをヒグマが護っているらしい。

彼らは冬眠に備えて、荒食いの季節。ムース一頭を一週間以上かけて食べるようです。

 

サインは10月7日付。微妙なところです。Hさんはいきたそうですが、私はどうも気が進みません。

 

前にHさんがいっていたのですが、ここアラスカでは、「マーいいか、なんとかなるよ」はヤバイです。特にハイキングは。

アラスカに来た頃は、ハイキングで車を離れて一人で山道を歩き出すたびに思ったものです。もしかすると、今日こそ。

 

そんなことをHさんにつげると、なんとか納得してくれました。行く先変更です。

大体、前にも一度二人でちょっと怖い目にあったことがあるんです。

 

別の場所をハイキングして釣りに行く途中、藪こぎをしたのですが、ヤブのなかで何やら骨のようなものが。

 

ちょっと行くとそれが増えてきて、気づくとムースの骨一式が、山のように。クマが食べたあとです。あの時は11月でもう寒くなったあとだったので、クマは冬眠してしまっていて大丈夫でしたが、もし食べてる最中だったら。。。。。。。。。

 

ということで、もっと上流域の車からすぐのところで釣りをすることに決定。

 

釣りを始めたのが10時過ぎ。途中で強風になりました。寒い。

 

でもなんとか、パターンを見つけてビーズで私が4匹、Hさん2匹。ここで車に戻りおにぎりを食べ、場所移動。

 

これが結果的に大当たり。

 

次の場所では最初ビーズで狙ったのですが、全くアタリなし。Hさんは一度当たった様子。

 

そこで、私は黒いストリーマーに変えてスウィング。そして1匹。どうやら魚の付き場は流れのゆるい深みのようなので、死んだ鮭の身(肉)をイミテーションしたフライを障害物のそばの深場に流し込むとドスンと大きなアタリ。

 

結構なファイトで苦労しましたがなんとか釣り上げたのがこちら。

 

 

カメラのレンズに雨のしずくがついてにじんでいますが、丸々と太ったメスのレインボー。

 

 

59センチありました。今年一番の大物です。お腹に大きな傷がありましたが元気な様子。リリースすると元気に深みに戻っていきました。

 

これでパターンを掴んで、Hさんも同じようにせめて同じようなサイズを1匹と、ちょっと少し小さい50センチを1匹。

 

この辺でほぼ満足状態ですが、よく見ると中洲を隔てて反対側の流れで何やら魚がはねています。

 

ここを同じように攻めると、下手するとほとんど入れ喰い状態に。型は少し小さいですが、50センチ近いレインボーがドンドンヒット。

 

そして最後の1投に来たのがこれ。

 

雨の水滴で滲んでいてゴメンナサイ。

 

 

 

銀ピカのコーホーサーモン(銀鮭)です。

 

丸々太った銀ピカ。しばらくその美しい魚体に見とれました。

 

100キロほどを海から上がってきたばかりなのでしょう。

 

もちろんリリース。元気に産卵してくれることを祈ります。

 

このサーモンとやり取りいている最中雨が降り出しましたが。そのせいで虹が。

 

 

山火事で焼けた森の上に薄っすらと虹がみえますが、魚とやり取りしている時はもっと濃い虹でした。

 

美しい光、雨、虹、そして楽しい魚とのやりとり、思わずここは天国か楽園かと叫んでしまいました。

 

ちなみにこの目の前の淀んだ流れが入れ喰いのポイント。

 

このポイント、Hさんはアタリはあるものの、フックアップには至らず少しだけ不満の残る釣りになりましたがそれでも二人ともいいサイズのレインボーに出会えて最高の釣りになりました。

 

天気は雨で時折風もふき、あまり心地よい釣りの状況ではありませんが、鱒釣りに限って言えばこういう日はよく釣れます。

 

そんなで大変幸せな一日でした。

 

あと1回、今度こそは今年の締めくくりにスキラックレイクの流れ込みへ行きたい。