カムカムミニキーナ

舞台「かむやらい」

座・高円寺1


2024.2.10公演 観劇してきました


あの不思議空間をもう一度楽しみたい。
そんな気持ちで目覚めた土曜日、思い立って当日券でマチネ公演に行ってきました。
で、観ましたら、たまらずソワレ公演も追加してしまいまして。先週の観劇含めまして下手、中央、上手と三方向から観ることができて、幸せだったなぁとほわほわしています。


※この後はネタバレを含みますので、ご覧いただける場合は注意くださいませ🙇そしてカムカムさん超初心者の呟きなので失礼があったら申し訳ありません。



👀まずは公式さん情報



2月10日ソワレ公演、もぅ、ほんと…
イクマイとヒナガマムの歌に涙がたーーーっ と。

私はどうしてもミッキーに気持ちを重ねて見てしまうようです。最期、なんでだか無性に切なくて哀しくて。
表面上だけの気持ちを言葉にすると、
空虚だ、とか、諦観、とかでしょうか。
でもそうじゃなくて。

「帰るべき故郷があり、思い出すべき夢がある」
彼もまた、兄弟たちとのあの日を求めて彷徨っているんだなぁ…と。いや、そう思ってて欲しい、が正解かもしれません。
憧れの言葉「ロマン」は、兄弟たちの「心」を愛していたのではないかなぁなんて。波の音が聞こえるあの日を。
もしくは、誰かを愛してみたかった、幸せにしてみたかった。優しい人。
(お声も素敵。父である時と末っ子の時で声色もナチュラルに変えてらして驚きました)

人が生きる、という壮大な旅を共にする。
時や景色が流れゆく。自分が生きる意味や、己をどれだけ保っていられるかを考える。
全く異なる作品だけれど、舞台「死ねばいいのに」とも通ずる何か、があるのではないかと。そんな風に感じました。

歌の力、言葉の魔力。
良くも悪くも、使うのは自分。
縛られるのも自由にするのも
忘れずにいるのも自分次第。


そして「神武東征」とは別のもう一つの柱、

と松村さんが仰っていた、トベ。
三人の女王のお話し。

ナグサトベはよくよく人と自然を観察し、調和し力にする才能があったのだろうなぁとか。ニシキトベは子供のようなピュアな心のままに、幼き頃からあの世界を守ってきたのだろうなぁとか。ニキトベのあのほっそりとした躰からは想像もできない情熱と忍耐強さとか。長所と短所が背中合わせで、だからこそ其々に魅力的で、助け合っていて。必ず周囲に人々が居る。奪うのではなく守る、独りではなく隣の人を尊び共存する。そんな国があってもいいのじゃないかと。

沢山の情報や伝えられる言葉たち。
守りたいもの。奪われる歴史と過去。
考えて判断するのは自分次第。


何を守り、何を暴き、何を継承するのか。
何故、そのようにするのか。
人だから交わり、何かを成せば何かが傷つく。
昨今のSNSに思うところと重なって、考え続けています。


ほかにも沢山のメッセージがあって、でも難しくなくて、めちゃくちゃ面白い演劇でした。出来ることならば劇場で生でご覧いただけるとよろしいのではないかなぁ…なんて。
そして、響くものがあったらパンフレット「かむたび」と戯曲を是非。私は解像度爆上がりしました。そして松村さんと八嶋さんのことが好きになりました(笑)


なんて言いながらも初回観劇時、私は作品の設定も流し読みしかしていなかった人間です。もちろん日本書紀も古事記も事前勉強せず。ずっきいさんのお芝居が観たいなぁという気持ちだけで劇場に行ったら、圧倒されてただただ演劇の面白さにびっくりして。


2回目観てやっとパンフを購入しまして、マチネ後にサンドウィッチ齧りながら読んでたら堪らなくなって「ソワレ公演の当日券ありますか?戯曲下さい」って、座・高円寺さんに戻ってました。
今時の言葉も巧みに使ってくださってて、するする理解できちゃうんです。無駄な説明が全然ない。で、掘れば掘るほど気づきがあるんです。


そして、どの役者さんもとっても素敵で。

もっと観たかったなぁって、思います。

イッセー兄のちょっとダメなんだけどカリスマ性あるところとか、イナ兄・ミケ兄の底抜けに明るくてセンスあるんだかないんだか分からない詩人なところが九州男児っぽくて好きですし、玉婆さま(進化後含む)はもう凄すぎて…緩急と笑いとシリアスとパワー。タネコ師匠も柔らかくて靭くて、一番自分の欲望に嘘がない異端な所が、実は不思議な能力を持っていてもおかしくないなぁって思ってしまう。タカジくんも味のあるキャラクターですよね。ワニ婆と仲良しなのニコニコしちゃいます。エネルギーが尽きずにくるくる変わる表情、魅力的な役者さんだなぁと思います。ウシさんとオオタさんは、途中まで本当に気づかなかったんです…髪と髭があるだけでこんなに変わって見える?って。でも見た目ではなく、態度や声色を時間経過で巧みに変えてらっしゃるからだなぁと。サナブは可愛いし、ヒエダはお茶目だし、トビは宝石みたいだし、イクマイ(子)は星のように瑞々しく輝いていて、アゼさんの事は中間管理職として他人事じゃないなぁって見てました。あとジープに揺られるのが上手すぎて(笑)…他にもいっぱい書ききれない。
そう!「赤ひげ」ぶりに拝見した麻生さん、ヒナガ素敵だったなぁ。歌の魂、言葉の魔力、空気が潤って凝縮するみたいでした…ほわぁ🫧

ずっきいさんは、トミーはとにかくピュアでした。
濁りのない美しい愛情。光と影。不器用にも感じるくらいの心は、掌に心臓を剥き出しにして見せてもらってるみたいでズキズキするんだけど、あったかいのですよねぇ。ずっきいさんだなぁって思います。ヒコは、3回ともに印象が異なっていて、もしかしたらその公演で生きたトミニキの心を継いでいるのかなぁなんて。幼な子のようにも思慮深くも在る。
ラストシーン、逆光の中、背中と手の輪郭が目に焼き付いています。人間って…。


沢山の個性的な役者さん、魔法みたいに変わってゆくシーン。不思議な引力を持って存在していて。あっという間の2時間半。


舞台美術も素敵だったな…セットはシンプルなのに布や木々の奏でる自然音や、人が作り出す音で変わっていく。三面に配置された座席は古代劇場の様で、ライティングや声の届き方や…とにかく見える景色が全然違う。「ヒョウゲン」なんだろうな。すごい〜って胸が熱くなります。
あ!公演前のビフォアトークも是非。松村さんの熱くて至極分かりやすい解説にワクワクしました。


素敵な演劇に出会わせてくださってありがとうございます。この後の公演も、皆さま幸せでありますように。
応援しております。

追伸:聡明なる友人の皆様方へ
大阪公演あるそうです。お近くの方、ぜひ。
観れなかった方、DVDお貸ししますのでご要望ありましたら。夏ごろ届くみたいです☺️


🗒️ずっきぃさんの素敵な公演後ブログを追記(2/22)



🗒️松村さんの解説ブログを追記(2/19)


🗒️谷川清夏さんの素敵なnoteを追記(2/12)



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