「かむやらい」 あらすじ


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現実はカオスであり、コントロールは失われて久しい。

そんな時代。


歌うことだけが役割のカナリヤのような男が王座にいる。

歌声には耳を傾ける人々も、誰一人、男の肉声を聞こうとはしない。

そんな彼にも、それなりにアイデンティティってものがあるのだろう。

ならば来るべき万国博覧会において、その物語を客寄せの目玉として劇に仕立てよう。

王は気乗りせぬまま、インタビューにて「父の物語」を語り始める。


四兄弟が海を渡り、まだ見ぬ大地を目指すロマンの旅。その行く手を阻む「三人の女王たちの物語」。


“かむやらい” …ひしめく八百万の神を彼方へやらい、神をふるいにかけようとした父と子。 


今日もまた、万博の人混みに紛れて、少女の影が一人一人と隠される。


消えたアノ子はドコイッタ?



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いよいよ2月1日より、


カムカムミニキーナ vol.73

「かむやらい」





座・高円寺にて開幕します。


稽古場での稽古を全て終了し、

本日より劇場入り。


怒涛の日々を駆け抜けてきました。



思えば、オーディションを受けたのは去年の4月か…


そう考えると、1年近く、この作品に携わっていることになりますね。


オーディション楽しかったなあ。


いやまあ、仕事なんで、楽しかったってのも変な話ではあるんですが。


作・演出の松村武さんによるワークショップ形式のオーディションで。

短い時間の中で、初めて顔を合わせた皆さんと、力を合わせてひとつのものを創り上げていく。


オーディションですから、普通であれば、

良いところを見せよう、とか

他の人よりも目立とう、とか。

そういう風になってしまうものなんですが。


創作に夢中になるあまり、そういった考えはいつの間にか頭の中から消え去っていて。

むしろオーディションということすら、うっすら忘れかけていて。


なので、終わった瞬間は、

楽しかったなー

と、呑気な感想を持ってしまいましたが、


時間が経つにつれ、

その時間がいかに有意義なものであったか、

またあそこに行きたい、と思うようになり。


合格の通知を頂いた時は本当に嬉しかったです。



そして、キャストの皆さんとの本稽古は、

更に何倍も楽しく、濃い時間でした!


想像もつかないような壮大なシーンを、

それぞれのアイデア、得意技を駆使して、

もちろん協力もして緻密に創り上げていく。


で、やることたくさんあります!忙しい!笑


色々なところに顔を出しますので、色々なところを見てください。賑やか賑やか。

今作は舞台が三方囲みになっていますし、

正面から見た方は、次は横からというように…

一度観た方も、また違った角度から観て頂けると、新たな発見があったりするかも。


また自分の役ですが、

とてもぐらぐらしながら演じています。

本番ではぐらんぐらんしながら演じられたらと思います。

よく分からない表現ですみません。

すごく大切なシーンになりました。



「かむやらい」は日本の歴史や神話がベースになっていますので、歴史好きな方はもちろんですが、

現代社会とリンクする部分もあり、幅広い方に楽しんで頂けるのではないかと思います。


昔、誰かが言っていたんですが、


「何かを好きだっていうことは、何かを嫌いだっていうことだよ」と。


何かを大切に守ることで、その反対側ではそれに影響を受けて何かが起こる。


きっとそれぞれに信じるものや寄り添うものがあって。

そしてそれは避けられないし、向き合わなければならないものなのかも知れません。


ひいては…どう生きるか。


きっと何かを得られる作品だと思います。



…始まる前からまとめみたいなブログを書いてしまいましたが、

純粋に楽しんで頂ければ、それ以上の幸せはありません!

きっとたくさん笑ったり泣いたりできる、豊かな作品になっていると思いますので。


明後日、開幕。


座・高円寺でお待ちしております!