書籍紹介:『逆説の日本史20 幕末年代史編3』~長州の過激派路線は付き合いきれないよ~。 | チャンクロブックスー教養人への冒険

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今回は1862年から1864年までが舞台。

 

国内では尊王攘夷の風が吹き荒れ、血生臭い事件が続出しているころですね。

 

特に長州が大暴走している頃です。

 

僕らは長州・薩摩が後に明治維新で大活躍するので長州になんとなくいいイメージを持っていますが、当時の人からすれば長州は過激派で面倒な奴らという感じです。

 

この辺のギャップを踏まえないと見えない歴史があります。

 

さて、長州について述べる前にこの頃の薩摩を見ておきましょう!

 

この頃は島津久光が文久の改革をし、公武合体路線を推進している最中です。

 

島津久光の似顔絵イラスト

 

結構大きな改革だと思うのですが、この人の評判はよくないですね。

 

これは久光の兄斉彬が優秀であったため、彼と比べられたことと斉彬と仲が良かった西郷さんとそりが合わなかったことによること。

 

西郷さんのような人望がある人をいじめていた心の狭い人といったイメージがどうしても付きまとうんでしょうね。

 

西郷隆盛の似顔絵イラスト

 

西郷さんはこの頃島流しにあったりしているんですが、彼の人望は藩に必要であることが大久保によって説得されたりしたこともあって、西郷さんは政治復帰しています。

 

大久保利通の似顔絵イラスト

 
なんか島津久光にはずるい奴感がどうしてもします。
 
薩摩は生麦事件が起こり、薩英戦争をし、攘夷が不可能であることを悟るという歴史をその後たどるわけですが、
 
生麦事件のとき薩摩は関係ないよ~としらを切って、事件をごまかそうとしたりしています。どこかこすい感があります。
 
さて、話を変えて、この頃の長州を見ていきましょう!
 
長州は攘夷過激派なわけですが、全員が純粋な攘夷派だったのかは疑う必要がありそうです。
 
高杉晋作が実は隠れ開国派だった可能性は疑ってもいいのかもしれません。
 
高杉晋作の似顔絵イラスト
 
高杉晋作と言えば、奇兵隊を創設した一番過激派のイメージが付きまとう人かもしれませんが、彼は若いころ上海にいって、清朝が外国勢に蹂躙されている様を直に見ています。
 
普通に戦っては西洋列強に勝てるわけがないと悟っていた可能性はなくもありません。
 
高杉は上海にいた頃に坂本龍馬に銃を渡したりしています。銃の価値を高杉を認めていたことをどう捉えるのかは考えてもいいかもしれません。
 
ちなみに龍馬はのちに寺田屋事件で高杉からもらった銃を使います。
 
坂本龍馬の似顔絵イラスト
 

*竜馬の人生を知るのにはこちらのマンガがおすすめ!

 

 
あと、高杉は隠れ開国派なのか疑う余地のあるのは、
 
この時期に伊藤博文、井上馨がイギリスに留学しているという事実です。
 
伊藤博文の似顔絵イラスト
 
彼らがイギリスに留学する前にイギリス公使館を焼き討ちしているという衝撃の事実があるのですが、どうもイギリスにこのことがばれていないようです。
 
これは不思議な話です。イギリスとしてはテロリストを受け入れているようなものなのに、なぜ留学を許可したのでしょう。考える余地はたくさんありそうです。
 
 
さて、この頃の長州過激派といえば久坂玄瑞ですね。彼がいろいろなシナリオを書きます。
 
彼は天皇も攘夷派であり、天皇の御心は長州にありと思っていたようですが、時の孝明天皇は攘夷はしたいが倒幕は考えておらず、長州のことが大嫌いでした。
 
この長州側の勘違いが長州につらい展開をもたらします。
 
長州過激派排除ということで長州派公家が長州軍と亡命する八月十八日の政変が起こります。
 
 
歴史の後の展開を知っていると最終的に長州は勝ち組ですが、この時点では長州は嫌われ者。
 
ここから長州が逆転劇をするのは実はかなりすごいこと。
 
ここから池田屋事件→禁門の変→長州征伐と長州は試練に立たされるわけですからね。
 
*池田屋事件と言えば、新撰組の存在は忘れられないですよね~。
 
日本刀を構える男性のイラスト(新撰組)
 
 
しかもこの時期下関事件の報復として、長州は四国艦隊砲撃事件にあっております。
 
*その時の様子でございます。写真はwikiから
Choshu-Battery-Capture-Shimonoseki-1864.jpg
 
国内からも国外からも圧力をかけられまくっている長州なのわけです。
 
ここからどう長州は巻き返していくのかは今後見ていきましょう!
 
にしても、幕末ということもあって情報量が凄まじいです。
 
とても一回読んだだけでは十分に紹介しきれないですね。
 
幕末は今後もよく勉強していく必要がありますね。
 

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