書籍紹介：『逆説の日本史19幕末年代編２』～ねちっこい井伊さんによる安政の大獄で世はグダグダ！

1月のイベント

1月9日（土）10時からzoomにて

読書会

作品：太宰治『走れメロス』、『富嶽百景』

正月といえばマラソンと富士山。ということで太宰の代表作を語り合いましょう！

1月16日（土）10時からzoomにて

映画雑談会

作品：『えんとつ町のプペル』

西野亮廣が手掛ける『えんとつ町のプペル』を語りつつ、キンコン西野さんの活動について話せる面白い会になるのではと思っています。

参加希望者はコメントもしくはメッセージお願いします！

逆説の日本史 19 幕末年代史編2 井伊直弼と尊王攘夷の謎 (小学館文庫)

長い長い逆説の日本史シリーズ。今回は幕末第二弾。

今までのシリーズはこちら！

＊今までのシリーズはこちら！

書籍紹介：『逆説の日本史』　古代史のミステリーに挑戦！

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扱っている時期は1858年から1861年。

ちょうど日米修好通商条約を井伊直弼が調印し、開国を断行し、開国反対派を安政の大獄で粛清。その反動の桜田門外の変で井伊直弼が殺された時期ですね。

さて、井伊直弼とはどんな人物だったのでしょう。

十四男、庶子とまず当主になることがないところから人生をスタートし、若いころは埋木屋（うもれぎのや）という自虐的な名前の邸宅で過ごしました。

けど、彦根藩を継ぐべき人がいろいろ亡くなって、彦根藩の後継者になります。ほんと偶然といった感じです。

若いころ苦い経験をしており、埋木屋時代に学も修め、事務的なことは堅実にこなしたそうな。ただ粘着質のところがあったそうな。

この粘着質ゆえに井伊の人気はビミョーですね。

日本が結局開国という方向に流れ行くことを考慮すると、その先陣を切ったということで井伊直弼は評価されてもよさそうなのですが、安政の大獄で自分の気に食わんものは徹底粛清しているのはだいぶ受けが悪いですね。

正直粛清の理由がどこまで正しいものか怪しいところがありますしね。

そもそも安政の大獄がこじれたのは、将軍継嗣問題と戊午の密勅を巡って政治的いざこざがあったから。

将軍継嗣問題とは13代将軍家定なきあと、紀伊の徳川慶福（後の14代家茂）と水戸の徳川慶喜のどちらが将軍を継ぐべきかという問題でしたね。

井伊は血統を大事にすべきということで慶福押しの南紀派でしたね。慶喜のほうが成人しており、能力も高かったのですが、秩序を大事にすべきという立場でした。

慶喜を押していたのは一橋派で徳川斉昭とかでしたね。

＊徳川斉昭

徳川斉昭はバリバリ攘夷派なので、井伊とはその辺とも折り合いが悪く、斉昭を謹慎処分にしてます。

あらら、井伊は嫌われる原因を一つ作りましたね。

さて、ここから話がこじれるのは戊午の密勅。

戊午の密勅とは、日米修好通商条約の無勅許調印に対して、孝明天皇が水戸藩に藩政改革を指示した勅書です。

これは井伊としては激怒ものです。

朝廷は幕府の政治を口を挟まないことが原則を無視したことへの怒りですね。また、井伊はこの密勅は徳川斉昭の陰謀が裏にあると思い込んでいたため、話がこじれてしまいます。＊あまりなじみのない人がたくさんからんでくるので、この辺の詳しい経緯は本書を読んでください。

＊孝明天皇としては外国人嫌いもあるでしょうが神国を守る宗教というイデオロギーで動いている面はあるでしょうな。

「ケガレに満ちたガイジンが日本に入れば入るほど国が乱れる」

とマジで思っていたんだと思いますよ。

まあ、こんなかんだがあって安政の大獄の大粛清です。

安政の大獄でとっばちりを受けているのは吉田松陰でしょうね。

吉田松陰は戊午の密勅とは関係なかったんですけどね。

まあ、松陰も情熱がありすぎて、暴走するところがあるんで、幕府に問いただされると老中暗殺を考えていることを言っちゃいます。

あちゃ～、です。

松陰としては孟子の

「至誠にして動かざる者は、未だこれ有らざるなり」

と思いが伝わればどうにかなるなんでしょうが、ちと政治判断を見誤っていますな。

孟子　全訳注 (講談社学術文庫)

＊松陰には孟子に関する書籍がありますね。

講孟余話 ほか (中公クラシックス)

さて、松陰が過激な倒幕論を唱えるのは湯武放伐論という考えから。

徳のない為政者は徳のあるものに討たれてもよしとする考えですね。

ここから反逆もやむなしとなるのですが、松陰の影響力はなかなかですから後々が大変です。

また、死を恐れないのとはたちが悪い。

＊この辺に忠臣蔵の影響があるようです。

大石らへの共感の歌を残しているくらいですから。

かくすれば　かくなるものと知りながら　やむにやまれぬ　大和魂

＊松陰は辞世の歌のほうも有名です！

身はたとひ　武蔵の野辺に朽ちぬとも　留めおかまし　大和魂

松陰の思ってるなら、行動せよという精神は本人を死に追いやり、幕末の歴史を大きく動かすのでよく勉強して、しっかりどういったものだったか見極めたいですね。

さて、安政の大獄がインパクトが強すぎて、安政から万延へと改元し、万延からすぐ文久へと改元すると公武合体という流れに世はなっていきます。

孝明天皇がバリバリの攘夷派で幕府が仲が悪かったことを考えると急な変化ですね。

これは岩倉具視が相当な策士だったことによるもの。

考えてみれば、孝明天皇の妹である和宮、しかももう婚約している皇族が他に適当な人がいないからといって幕府に嫁ぐというのは相当な話ですよね。

この時代の女性はどういった心境だったのかはいずれしっかりまとめたいですね。

＊篤姫もその時に言及できたらと思っています！

宮﨑あおい主演　大河ドラマ 篤姫 完全版 第壱集 DVD全7枚【NHKスクエア限定商品】

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＊読書会・映画雑談会のイベント等に参加していただけるとブログ以上に面白い情報をお伝えできます！

1月のイベント

1月9日（土）10時からzoomにて

読書会

作品：太宰治『走れメロス』、『富嶽百景』

正月といえばマラソンと富士山。ということで太宰の代表作を語り合いましょう！

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走れメロス (新潮文庫)

Amazon（アマゾン）

1〜4,901円

1月16日（土）10時からzoomにて

映画雑談会

作品：『えんとつ町のプペル』

西野亮廣が手掛ける『えんとつ町のプペル』を語りつつ、キンコン西野さんの活動について話せる面白い会になるのではと思っています。

参加希望者はコメントもしくはメッセージお願いします！

革命のファンファーレ 現代のお金と広告 (幻冬舎単行本)

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1,238円

新世界 (単行本)

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1,375円

また今月の読書会では今年の大河でも取り上げられる渋沢栄一を扱うのはありかもと思っています。

現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書)

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770円

＊過去どんな雑談会を開催したか気になる人はこちらの記事を！

映画雑談会のお知らせ!映画を楽しく語っちゃいましょう(^o^)

＊オンライン家庭教師始めました！

オンラインにて期間限定の家庭教師をやろうと思ってます。

コロナ休校期間中の学校課題のサポート等をします。

興味のある方は次のブログ記事をお読みの上、連絡お願いします。

早稲田政経卒によるオンライン家庭教師はじまります！

教養を深める作業は中々一人でやっていてもつらいですし、分からないことも多いので一緒に楽しく学んでいきましょう！

古典などの難しい本に挑戦したい人、本について真面目に語りたい人、一緒に学ぶ仲間を見つけたい人、コツコツ教養を深める場が欲しい人etc

大歓迎です！