暗記パンに頼らず、メモを取って、覚える努力をしよう!記憶の大切さを『博士の愛した数式』から考える | チャンクロブックスー教養人への冒険

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*グレートブックスは12月15日(日)に実施!
https://ameblo.jp/akushiroreshi/entry-12513899655.html 

 

以前ブログで、暗記パンに頼るのはちょっと怖いかもという話をしました!

 

*そのときの記事はこちら!

https://ameblo.jp/akushiroreshi/entry-12549568910.html

 

暗記パンに頼るのが危ないなら、暗記するのに何をすればいいのでしょうか( -_・)?

 

僕なりの考えを示す前に、暗記と記憶ということを考える上で、参考になる作品を紹介しようと思います!

 

それは、小川洋子『博士の愛した数式』新潮文庫です!

 

 

 

wikipediaのほうから概要を引用しますね!

 

交通事故による脳の損傷で記憶が80分しか持続しなくなってしまった元数学者「博士」と、彼の新しい家政婦である「私」とその息子「ルート」の心のふれあいを、美しい数式と共に描いた作品。wikipediaより

 

博士は記憶が80分しかもたないものだから、家政婦さんが自己紹介して自分のことを知ってもらったと思ったら、すぐに忘れてしまうんですね。んで、また一からやり直しという中々えぐいループがあります。

 

これだと日常生活を営むのが大変ですし、博士は必死になって考えた大好きな数学の問題を忘れてしまいます。

 

そこで博士は大事なことをひたすらメモもします。それこそびっしりメモします。そのメモをそこら中にペタペタして大事なことを覚えておきます。

 

博士は自分の記憶がすぐに失われることが分かっており、また一から覚えないといけないことが分かっているので、忘れてはいけない大切な情報を覚えている瞬間にメモして、未来の自分にはかない記憶を繋げていき、必死に生きます。そして、大好きな数学を考え続けます。

 

博士のメモに対する態度、自分の好きなものに向き合う姿勢は僕らにも大いに参考になります。

 

僕らも何かを覚え、いくらか忘れ、また何かを覚え、いくらか忘れという日々を繰り返し過ごしています。

 

博士ほど極端ではないにしろ、覚えたことを完全に維持できず、忘れてしまう大切な情報を何かしらの形で残していかないといけないという意味では本質的に同じ問題を抱えているのだと思います。

 

僕らは博士ほど極端に忘れっぽいわけではないので、記憶の問題に気づきにくなっているだけなのかもしれません。

 

博士は記憶の障害により、日常生活に支障をきたし、自己のアイデンティティーの維持に苦労し、好きな数学を考えるのに様々な工夫しないといけません。

 

僕らも記憶をなくしていることで自己のアイデンティティーを維持できず、自分の好きなことができていないのかもしれません。

 

この問題についてどこか博士ほど危機感を感じていないので、暗記作業を僕らは面倒だと思って、必死に覚えようとしないのかもしれません。

 

覚えることができませんと訴えてくる生徒は毎年多くいますが、だいたいが覚える努力をしていないことが大半です。

 

覚えろと叱って覚えるわけではないですし、ちょこちょこと暗記テクを教えたところで本質的な改善にならないです。

 

小手先でどうこうするのも時には必要ですが、良質なストーリーを通して覚えることがどうして大事なのかを頭の中にメモしていくのが暗記作業と向き合う上で長期的にはいい気がします。

 

何か覚えることは生きることとつながっているのだと実感するのが大事かと思います。

 

今回ブログで学んだことをちょっとメモを取ることから、暗記の試行錯誤を開始してみてください!

 

 

 

*映画のほうもおすすめです。

また、この作品は数学の魅力を感じることができるので、数学の苦手な人にも見てもらいたいです!

 

 

 

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