どうも。
たくまです。
開催から1週間ほど経過しましたが、
改めて、
4/1(土)握月フェスティバル!!!〜春のたくま祭り〜へのご来場、誠にありがとうございました。
握月(あくげつ)は、
たくま(Vo.Gt)、由宇くん(Ba)と、マチャ(サポートDr)という3人のロックバンドですが、
今回の「握月フェスティバル!!!」は、コロナ禍による2年ほどの活動休止期間を経て、去年の5月にライブ活動を復活した握月の、復帰後の初主催イベントでした。
今回のフェスティバルには、
THE FUZZ ACT
SoberBrown
ザ・ルーディー
という僕ら握月と深い関わりを持った3バンドが参戦してくれました。
それぞれのバンドとのエピソードを交えつつ、当日の様子を振り返っていきます。
THE FUZZ ACT
最初に出会ったのは2011年。高円寺クラブミッションズという、パンクバンドやフォークシンガーがたくさん出ていた、高円寺駅のガード下に設置されたライブハウスで共演したのがきっかけでした。
その頃の僕はバンドが組めておらず弾き語りで活動をしていた頃で、
ライブを見て「カッコ良いバンドだな」と思っていたのですが、それを口にすると負けたような気持ちになる気がして、特に会話はしませんでした。
初共演から数ヶ月後に高円寺クラブミッションで再び対バンしたものの、やはり特に終演後に会話する事もなく、そこから5年ほど経った時に、新宿モーションというライブハウスで共演をした際に「あ!あのバンド覚えてる!」と思った僕は、ようやくそこで彼等に話しかけました。そこからお互いイベントに呼び合ったりする関係に一度なり、また何年かの期間を置いて、久しぶりに今回のフェスティバルへの参加を呼びかけたところ、彼等が応じてくれました。
ライブはまさに三位一体の唸りと爆音、突き刺す歌で、フェスティバル当日も存分にかましてくれましたが、ラストの曲の前、Voの駿介くんは、こういったMCをしました。
「ロックや音楽は、孤独な時や疎外感を受けた時に寄り添ってくれるものだったり、自分もそんな時にロックにすがった事があったけれど、たくまは、そういう疎外感を一通り今まで経験をしてきた人間だったんじゃないかと思う。そんな時に音楽やロックを信じて、そして、ここまでやってきたんだと思う」
10年以上前に、高円寺のライブハウスのステージで1人きりで歌う僕や、薄暗い楽屋で何も喋らず俯いている僕を見た時から、色んなことを彼は感じていたのかもしれない。
誰に聞いた訳でもなく、僕がどんな人生を今まで送ってきたのか、彼は分かっていたんだと思う。
でも、この日まで口に出して言う事なく、初めて彼は、それを僕にステージで告げたんじゃないかと。
そして、彼がそのMCをしてから歌い出した「明日への神話」という曲は、こういう歌い出しでした。
「俺は昔、一度死んでいる/さよならの花向けさ/俺の隣は神様の場所/いつの間にか追い越した」
僕は、あの頃の僕に、こんな素晴らしいロックアンセムがある事を伝えたかった。
イヤホンの向こうではなく、目の前で、君だけのロックスターは叫んでくれているぜ、という風に。だから、もう泣くのはやめようぜ、と。
THE FUZZ ACT
最高のオープニングにして、最高の夜明けをありがとう。
SoberBrown
最初の出会いは2014年。新宿レッドクロスというライブハウスでした。
最初に対バンした時に「あ、そのエフェクターケース、僕も持っています」という風に、Gt.将耳さんに僕が話しかけた事を何故か鮮明に覚えています。
お互いがまだバンドとして動き始めてから日が浅い時期だった事もあり、自分たちの想いをステージで出そうと全力でもがいてた印象がお互いあったと思います。
その後、SoberBrownとは活動地域が異なる事もあり共通のイベントやブッキングで対バンする機会が殆どなく、
ただ、住んでいる場所に関しては僕とSoberBrownのメンバーが近くて、かつ、SoberBrownのメンバーだった、きまやんというドラマーが、握月にその後加入してくれた事などもあり、お互いに交流がずっと続いていました。
フェスティバルでは新曲(この日の為に、タイトルに僕の住む最寄駅の名前を入れてくれたりしました)を交えたり、まさに期待通りのクールで激しく混沌のライブを見せてくれましたが、
最後の曲を演奏する前に、普段はあまり長いMCをしない将耳さんが、これから最後に演奏をする曲が、どのように生み出されたのかを語り始めました。
その最後の曲とは、「はじまりのうた」という曲で、去年の4/10に僕が将耳さんにリードギターを弾いてもらいながら演奏をした、久米川 太陽と月灯りで演奏した「ハジマリノウタ」という曲をモチーフにした楽曲でした。
(前記事の「からあげの夢揚げアゲイン!」の投稿を見て頂けると、その経緯が書いてあります)
SoberBrownの曲の中で、最も感動的で激しい曲である「はじまりのうた」は、僕と一緒に演奏した「ハジマリノウタ」の時に、将耳さんが弾いていたテーマリフやフレーズが使われていて、
僕が歌っていた歌詞や曲のメッセージも、SoberBrownの演奏する「はじまりのうた」からは、ギターの音、ピアノの音、ドラムの音を通じて全て聴こえてくるのです。
音に魂を込める事を信条としているSoberBrownの演奏には、僕らへのエールが詰まっていました。
SoberBrown。
いつも、そして、この日も本当にありがとう。
ザ・ルーディー
最初に出会ったのは2018年の池袋Admでした。
「これぞパンクバンドだ!カッコ良い!」と印象に残ったライブをしていましたが、その日のイベントは沢山のバンドが出ていた日で、打ち上げも10組ぐらいのバンドやミュージシャンがもちくちゃになっていて、ザ・ルーディーと話をする事は出来ませんでした。
しかしその翌年、僕が弾き語りで池田Admのイベントに出演した時、その日は思ったよりもお客さんが盛り上がってくれて、演奏が終わってヘトヘトの僕に最初に駆け寄って握手をしてくれたのが、Vo.ハマケンでした。
その後、ザ・ルーディーのメンバーは、僕の弾き語りや握月のライブを見にきてくれるようになり、僕もザ・ルーディーのレコ発やワンマンライブを見に行って刺激を受けていました。そして、ザ・ルーディーと共演をする事も増えていきました。
僕のソロライブや握月のライブで「良いライブをしたかも!」と思った日は、ハマケンやGt.ヒサシくんは、「カッコ良いライブだった」とライブが終わってから言ってくれるので、「やはり今日は良いライブだった!」と自信を持ったりしていました。
当日はザ・ルーディーはトリ前、つまり僕ら握月の出番前だったという事もあり、セッティングと準備の為に、最後までライブを見られないのが残念でしたが、僕が見る事が出来た最初の数曲でも充分にこの日のザ・ルーディーらしさは見る事が出来ました。
ライブはまさに彼等の真骨頂で、最初の曲で「ザ・ルーディーです!」と叫んだ瞬間からお客さんの心をガツッと掴んでくるのが爽快なのですが、この日、2曲目でハマケンは歌いながらフロアへと飛び出したのです。これまでのザ・ルーディーのライブで見た事ない場面でした。
最近のライブでハマケンが普通にやるようになっていたのかもしれませんが、これを見て「もしかして」と僕が思った事がありました。
フライヤーにも書いてある通り、この日は、僕が開場から開演までの間に、フロアで弾き語りをする時間を設けていました。コロナから明けて、お客さんのいるフロアに降りて演奏をしたり歌う事が出来るようになった、という事を僕は、今回のイベントのテーマの一つでもある、「春の始まり」という事に結びつけたかったのです。
もしかしたら、このイベントの意図をハマケンは汲んでいて、2曲目でフロアのお客さんの中に飛び込む姿を見せて、アンサーをしてくれたんじゃないだろうか?と思ったのです。
本人にも聞いてないので真相は分かりませんが...でも、ひょっとしたら...と思った瞬間でした。
いずれにしても、そこで会場の流れは完全に彼等のものになった、と感じて、僕は「負けてられない」と思って、楽屋へと向かいました。
ザ・ルーディー
本気でぶつかってきてくれて、ありがとう。
最高のバトンだったよ。
握月
僕らです。
誰かにとって一番になりたい、という気持ちはまちろんでしたが、それ以上に、自分達が自分達を最高だと思えるようなライブを今日はしたい、と思って臨みました。
セトリはこんな感じでした。
いつものライブと違っていたのは、僕らを見るために本当に沢山のお客さんが来てくれたという事と、対バンは、僕らの事を信じて集まってくれたバンドしかいないという事だけで。
僕らいつも通り握月をやり抜きました。
...ごめんなさい。嘘です。カッコつけてしまいました。
めちゃくちゃ共演のみんなのライブに感動して、お客様の声援や踊りや盛り上がりにテンションがぶち上がって、いつも以上に気持ちが込められてライブが出来ました。
終わってから沢山のお客さんから感想を頂き、アンケートも書いて頂き、途方もなく、感謝の気持ちが溢れました。
共演してくれたみんなからも、勿論、同じように様々な感想を貰いました。
僕らは、今日この場所に集まってくれた人達と、大切な1日を一緒に作る事が出来たんだな、と実感しました。
「またこんな日を作ろう」と終わった直後はSNSでも書いたりしたのですが、
この先、何か時空に異変が起こって、横浜アリーナや東京ドームで握月フェスティバル!!!を開催出来る日が来たとしても、
2度とこんな1日を作る事は出来ないような気もします。
それでも、また絶対に作りますけど。
みんな、ステージを降りれば漫画の話をしたり、映画の話をしたり、笑い話をしたり、そして結局は音楽の話をしたりと。
言ってしまえばバンドや音楽活動によって引き合わせられなくても、何かしらで繋がる事には結局なったのかもしれない、そんな友人達であるような気がします。
僕が由宇くんやマチャと出会って握月というバンドをやっている時間は、間違いなく人生の中での有限な時間であるとは思いますが、願わくば、この人生の全ての時間がバンドや音楽活動、そして、仲間達との語らいや激しいぶつかり合いであってほしいな、と思っています。
みんなライブハウスに来るって事は、お金だけじゃなく、他にも何かを犠牲にしてるんだろうな、っていうのは、バンドマンもお客さんも同じだと思っています。
でも、だからこそ、ライブハウスで過ごす時間は煌めいていて、楽しくて、涙が出るような事があるんだろうって思います。
長くなりましたが...
この日、ご来場をしてくれたお客様。
そして出演してくれた、
THE FUZZ ACT
SoberBrown
ザ・ルーディー
そして、
いつもお世話になっている池袋Admスタッフのキャスさん、なおちゃん、オカモトさん、PA幹弥さん、ブッカー福くん
関わって頂いた全ての皆様、
本当にありがとうございました!!!
ライブ写真:浪田すゐ @NamitaSui
フライヤー写真:スズキトモヤ @tom_aid01
L→R
由宇 マチャ たくま
2023.4.1(sat)
福餃子の前にて