鎌倉時代の手箱の名品
質感がドンとくる作品です
上も側面も張りがあって
いかにも重そうって感じがする作品
●国宝 《浮線綾螺鈿蒔絵手箱》 鎌倉時代 13世紀
現在、六本木ミッドタウンのサントリー美術館で開催中の展覧会
サントリー美術館コレクション展
「名品時たま迷品」に出品中です
この展覧会は、写真撮影可能の作品も多く
ちょうど、この作品も撮影可でしたたので、取り上げてみました
● 側面から
表園は螺鈿の上に。金細粉を密に蒔きつめた
沃懸地(いがけじ)という技法が使われています
それから、浮線綾(ふせんりょう)と呼ばれる、丸い円のデザインが、
幾何学的に掘り出されているようです
その円の内部の、緻密かな細工が見どころの一つ
単眼鏡などがあるとベストですね
▪️北条政子にまつわる伝説
作品のキャプションによると、
この箱を納める箱があるそうですが、
そこには、
鎌倉幕府の初代将軍、源頼朝の妻、北条政子にまつわる話が記載されているとのこと
この世には、北条政子が大切にしていた手箱が7つあり
これもそのうちの一つという話
さらにそれが発展し、話が大きくなります
長い年月の間、戦乱や自然災害、虫の害などにも遭わずにここまで、無事に伝わってきたのは
北条政子の愛玩した、その霊力の賜物だという伝説まで生まれました
そんな伝説も作られる
北条政子って何者なんでしょうね
おっかない人に違いないですよね
この展覧会はサントリー美術館の「名品」を展示する展覧会
あまり展覧会に出品されてこなかった作品も多いらしいですが
だから作品によっては「名品」ではなく、「迷品」かもしれない
それを決めるのは、見ているあなた次第というコンセプト
でもね、写真撮影可能のものは、どれも「名品」ですね
面白い作品が多かったので、また改めてこの展覧会は
記事にしようと思います
会期は6月16日(日)まで
サントリーさん
色々なもの持ってますよ