VOCA 展 現代美術の展望 ー新しい平面の作家たち 前編 @上野の森美術館 | akki-artのブログ

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アートや建築、ファッションなどなど。美術館やギャラリー、街の風景など、キレイと思うものをあれこれと。

1994年から始まったVOCA展

 

 

今まで数多くの作家を世に送り出してきた展覧会です

 

 

 

全国の美術館の学芸員や大学の研究者などから推薦された40歳以下の作家が出品

 

 

 

VOCA 展 現代美術の展望 ー新しい平面の作家たち

 

 

新進気鋭の若手作家の登竜門的な存在です

 

 

すでに先月の4月30日(日)に終わってしまってますが、、、

 

 

今回は2回に分けて投稿させていただきます

 

 

 

 

■フライヤー

 

 

 

 

■作品紹介

 

 

 

 

●片山真里 《red shoes #001》 《red shoes #002》 《red shoes #003》

VOCA奨励賞

 

 

 

 

片山真里さんは、オブジェやペインティング、モデルなど、多彩な面を持つアーティストさん

 

 

今回の展覧会では一番のインパクトがありました

 

 

 

作品のキャプションを読んでみると、

 

 

作家のセルフポートレートの下半身に、自分の手をモチーフとしたオブジェを縫い付けて、まるで木の根のようなイメージを作り上げているとのこと

 

 

よく見ると、1本だけ義足の足があってそれには他とは違ったハイヒールが履かれています

 

 

 

そしてハイヒールを履いた義足が手前に置いてあります

 

 

 

自分に合うハイヒールを手に入れることは義足で暮らしている彼女にとってはとてもハードルが高いことだったでしょうね

 

 

彼女が始めたハイヒールプレジェクト、そしてついにイタリアのラグジュアリーブランドのセルジオ・ロッシがそのハイヒールを作り上げたそうです

 

 

 

 

 

 

 

 

▼右側

 

 

 

 

 

 

 

▼中央

 

 

 

 

 

 

 

 

▼ 部分

 

 

 

 

▼部分

 

 

 

下着姿の自分のポートレートは女性であることを強調する意味があるようですね

 

 

 

その姿が上半身にあるため、下半身にある赤いハイヒールは、女性の象徴のような気がします

 

 

 

また義足のハイヒールが他のと同じように、その中に一つ

 

 

 

自分の足の不自由さも、障害ではなく一つの個性だということの表現のような気がします

 

 

 

そして、ハイヒールを履いて何処へでもいくことができるという意味もあるのでしょうかね

 

 

それは現実の場所のことはもちろん、心の中にある障害も乗りこえて、何処へでも歩いていけることの証明でしょうかね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●ヌケメ《WORLD MAP♡》

 

 

 

ミシンのデータを意図的に書き換え、エラーを起こす「グリッジ刺繍」を活用している作家さん

 

 

 

よく見ると、世界地図に、よく知った企業のロゴなどのデザインが崩れて並んでいます

 

 

 

ちょっとユーモアもあって面白いですよね

 

 

そして、今までの成長と発展を軸にした企業のあり方から、21世紀の企業のあり方が、全く別のものに変わる暗示でしょうか

 

 

それも先進国から発展途上国も含めて、世界中で怒っていくのでしょうね

 

 

 

 

▼部分

 

 

東アジアのあたり

 

 

▼部分

 

 

 

アメリカ大陸のあたり

 

 

 

 

 

 

 

●大東忍《風景の拍手》

VOCA賞

 

 

 

▼部分

 

 

 

作家の大東さんは、

 

 

 

キャプションによると

 

”辺境の地を一人で歩き、踊る”

 

 

辺境の地は、この日本にも数限りなくあるのは、とあるテレビ番組でご承知のことでしょうけれど

 

 

 

木炭での濃淡で描かれたこの作品は、

 

 

さりげない、何もない風景ですが、

 

 

住まいの描写と、夜のライトに照られている道などに、生活の匂いがして、寂しさと、懐かしさと、少しの安らぎの気持ちを感じられる風景だと思います

 

 

 

 

 

 

 

●中山晃子《半球体の肖像》

 

 

 

球体の周りを、流動体が下から上へ流れて行きます

 

 

キャンバスではなく、支持体がモニターになっているので、本当は動画にすればよかったですね

 

 

上から下ではなく、下から上に動いていくことで、植物などの成長を暗示させる気がしました

 

 

それから何気に性のイメージも含まれているような気もして、それが生物の成長を感じさせる一因にもなっているようなW

 

 

知らんけど

 

 

 

会場で両親に連れられてきた、小さな子供が、他の作品には見向きもしなかったのに、この作品の前ではずっと見入っていました

 

 

 

画像に力があるんですね、きっと

 

 

 

 

▼部分

 

 

 

 

 

 

 

 

▼部分

 

 

 

 

 

(後編に続く)

 

▼後編の記事