先日、東京の初台、オペラシティのアートギャラリーへ行って
ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家
の展覧会を見てきました
京王新線の初台の駅から直結している、オペラシティ
伺った日が生憎の雨と風の日、ここは雨にも濡れず便利な場所ですね
この前の3月24日(日)で終わってしまったようですが
ガラスの器と絵画、そして写真
その3つが融合したちょっと変わった、今までにない展覧会でした
■フライヤー
■展覧会のキッカケ
スウェーデン在住のガラス作家、山野アンダーソン陽子さんの作品集を作るところからこのプロジェクトは始まったそうです
作家が声をかけた18人の画家が、自身が描きたいと思うガラス作品を言葉で山野さんに伝えるところから始まります
それを元に山野さんがガラス作品を制作
そのガラス作品を画家が絵画として完成させます
そこからさらに、山野さんのガラス作品を写真家・三部正博が撮影する
そんな時間的にも、作業的にも重層的な、多面的な展覧会でした
■展覧会風景
■作品紹介
●アンナ・ビヤンデル 《milk》 2021
この清楚な作品が展覧会のスタート地点です
●山野アンダーソン陽子 《Drinkingu Glass for Anna jerger》 2020
アンナ・ビヤンデル蔵
このグラスが、最初の絵画のものとになったガラスの器です
これにミルクを入れて作家は絵画にしました
●三部正博 《アンナ・ビヤンゲルのアトリエに佇むガラス食器》2023
▼部分
画家のアトリエを撮影した三部さんの写真
山野さんのグラス作品が、画家のアトリエに置かれている様子ですね
こんな感じで関係性を見せてくれます
作品の制作年が1年づつ、ずれているのがわかりますね
●山野アンダーソン陽子 《Stem for Pink for Saiko kimura》2021
木村彩子蔵
ガラスの器と、その影が作る表情が幻想的ですね
●木村彩子 《Stem for pink / 7May》2021
▼部分
シャンパン用みたいなステムグラス
それを草花の中に置いてあります
タイトルに「7May」とあるように、初夏の爽やかな空気感とシャンパングラスを組み合わせたということですね
●三部正博 《木村彩子のアトリエに佇むガラス食器》2021
▼ 部分
グラスのフォルムの少し変化した曲線と、吹きガラスならではのちょっとのブレがあるみたいです
そのためか、反射する光と影が一般のグラスと微妙に違っていて、その表情がなんとも言えないですね
山野さんのガラス食器は楽しいですね
●ニクラス・フォルムグレン 《Anusha,double》2021
マリー&フレデリック・エーネクヴィスト コレクション
ストックホルム
読書する女性の前にグラスがあります
●三部正博 《ニクラス・ホルムグレンのアトリエに佇むガラス食器》2022
●山野アンダーソン陽子 「ステムセット」2020
ニクラス・ホルムグレン蔵
●山野アンダーソン陽子 《Bottle with Lid / 振出し for Yasuko Iba》2021
伊庭靖子蔵
●伊庭さんのリクエストに対しての山野さんの言葉
伊庭さんからは「お菓子を保存する容器」「振出し」というリクエストがあったのですね
それに対して「半透明の小石のような宝石」をイメージしたのが語られています
●伊庭靖子 《untitlled 2021-15》2021
●伊庭靖子 《untitled 2023-04》2023
●三部正博 《伊庭靖子のアトリエに佇むガラス食器》2021
▼ 部分
ガラスの中で輝く光
絵画での表現とカメラでの表現
違うところが面白いですね
18人のうちの4人の画家のアプローチを見てきました
それぞれ別の方向からガラスの器を描いていますね
さらに三部正博さんの写真から、山野さんのガラスの器の美しさも重層的に表されていて、その器の良さを別の方面から表現しているようです
実は、この展覧会
このブログのように作品と作家別にまとめて展示をされていない展示
だからこの、ブログを書くにあたって
整理して頭の中で再構成しました
おかげて作家別のアプローチの違いがはっきり感じた次第
こんなところがブログを書く醍醐味ですね