新正春さんの展覧会を見てきました。
終わってしまった展覧会。
でもとても気になった展覧会の第3回目。
12月の6日に終了している展覧会です。
場所は銀座シックスの蔦屋書店です。
彼は京都芸術大学大学院を修了。
その後も多彩な活動をしてきたアーティストさん。
最近では現代アートをサンプリングしたシリーズ。「Sampling Ecosystem」を発表しています。
今回は⾚瀬川原平さんの、裁判にもなった「零円札」をもとにしたそうです。
社会的に問題となった作品のオマージュですね。
■赤瀬川原平《大日本零円札》
(7月に京都国立近代美術館で撮影した画像)
今回の展覧会の元になった作品。
今年の初夏に京都の国立近代美術館の常設展に展示してありました。
●赤瀬川原平《大日本零円札》表
●赤瀬川原平《大日本零円札》裏
「絵画」と「金」がテーマの展覧会。
芸術作品なので、当然アートとお金、そしてアートと社会を考えさせる展覧会になっています。
■展覧会風景
■作品紹介
●赤瀬川さんの作品
比べてみると、新正春さんの作品に「本物」という文字があるのがはっきりとわかりますね。
画面の金の色が、とても綺麗なのですが、紙幣となると別の意味が含まれてしまって、どうしても俗悪的なものの見方が入ってきますね。
赤瀬川さんの作品を見て知っていると、その差が際立ちますね。
赤瀬川さんのはダイレクトな問題提起の表現ですが、新正春さんは、作品を物としてみると純粋に金色(金箔のキン色)のきらびやかな作品なのに、紙幣としての要素があるとそれが金(貨幣としてのカネ)として、どうしても見えてしまうということが起きました。
それこそが作者の意図なのでしょう。
金(キン)と金(カネ)の差、絵画だとうまく表現できるようですね。
■京都国立近代美術館の記事
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