《ズィーナト・マハル像》ムガール帝国、最後の王妃の像。
東京国立博物館の東洋館の地下1階。第13室にインドの細密画のコーナーがあります。
月ごとに展示品が変わり、先月はムガール帝国の皇帝やその妻の像が出ていました。
■作品紹介
気になった作品をいくつか紹介をします。
●《ズィーナト・マハル像》部分図 19世紀
綺麗な方ですね。
▼全体図
ズィーナト・マハル(1823ー1886)は、ムガール王朝の最後の君主、バハードゥル・シャー2世の妻です。
贅沢な装飾品を身につけています。額飾(ティカ)、イヤリング、ネックレスなど本当に豪華です。
●《ダーラー・シコ胸像》18世紀
有名なインド建築「タージ・マハール」を建てたのが、ムガール帝国5代皇帝シャー・ジャハーン。その長男が、この絵のモデルとなっているダーラー・シコー(1615ー1659)の像だと考えれれています。
彼は、父の皇帝に溺愛され、次の皇帝に指名されました。そのため14人もいた彼の他の兄弟の妬みを買うことに。ついにはのちの第6代皇帝になる弟のアウラングゼーブに殺されてしまいました。
様々な装飾品を身につけています、手には花を持っています。
●《花を持つ王子立像》18世紀
前の図像のシャー・シコーの父。ムガール帝国第5代皇帝、シャー・ジャハーン(1592ー1666)の王子の時の姿だとされています。
彼の建てた「タージ・マハール」は彼の亡き妻ムムターズ・マハールのために建てたもの。
豪華な衣装を身につけています。
この人も花を手に持っています。
男性の肖像は半身になっていて、横顔で描かれているのですね。
装飾などの緻密な描き方が特色です。
毎月、展示替えがありますので、東博に行ったら、本館2階の浮世絵のところと、この地下1階のインドの細密画の部屋はできるだけ行くようにしています。
よかったらぜひ実物を。
最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。