フロリダの空 -2ページ目

『裸でも生きる』

先日紹介した、バングラデシュでバッグを作っている山口絵里子さんの本を読みました。

彼女のブログで、ある程度は知っていましたが、それでも衝撃的。

みなさん、特に働いてる人にお薦めしたいです。

 


mimi-kaki

みみかきがない。
アメリカには耳かきはない。
みんな綿棒。
ルームメートのマーリーとアンドリューは、僕がみみかきを使っていると、物珍しそうに見てくる。
そして汚な~いと言う。
耳かきを使いまわすからだ。
綿棒なら一回使ったものは捨てる。
その発想で、ずっと同じものを使っているのは汚いのだ。
変なところで清潔なアメリカ人。
リビングのじゅうたんは土足なのに~。
 

ベアテ・シロタ・ゴードン

Beate Sirota Gordon

日本国憲法の起草に関与した元GHQメンバー、女性。 84歳。


彼女が書いた女性の権利に関する条項は今でも残っている。

憲法に、はっきりと女性の権利を規定したので、後に女性の参政権などについての民法を作る際に障害が少なかった。


彼女がいなかったら、日本の女性の権利に関する近代化が遅れたと思うと、すごい仕事をした人なんだなぁと感慨深い、白髪のおばあちゃん。


6ヶ国語をしゃべる。フランス語をしゃべるのが一番好き。


そんな方がUFに来られました。


彼女は言います。

日本の憲法はほぼ完璧。

首相は国民投票によって選ぶ方がよい。


憲法9条が世界に広まれば、世界は平和になる。


講演では、Peaceという言葉を何回も使っていました。


世界の伝統芸能をアメリカに紹介する仕事をした後、現在はパフォーミング・アーティストを集めて世界中を公演するキャラバン(文化交流事業)の実現を目指している。 


そんなすごい人を招待したのは、UFの図書館で働く日本人司書さん。

彼女の尽力でゴードンさんを招くことができたそうです。

いろんなところでいろんな女性が活躍しています。

 


山口絵里子

世の中にはこんな人がいるんだと驚かされた。

山口絵里子さんは、Mother houseという会社を創った。アジア最貧国・バングラデシュ発のブランドを立ち上げ、商品を先進国に売ることで、バングラデシュでの現地人の雇用を促し、その経済を自立させようとする会社だ。今はバッグをメインに売っているけど、今後色んな商品が増える。たぶん。


インドの東に位置するイスラム教の国、バングラデシュ。ルイジアナ州と変わらない小さな国土に、ロシアと同じ数の人がひしめいている。ハリケーンがニューオーリンズを襲うように、サイクロンがダッカを襲う。熱帯。

現地では停電がよく起こるそうだ。そんな時はもちろん作業は進まない。人には裏切られる。政治は汚れている。そんな中での起業。人を信じる。


彼女は、生産・販売・営業、経理・通関業務までこなす。スタッフが増えた今も、新しい商品開発のための実験をし、デザインを描き、工場に行ってダメ出しをし、できた商品の検品をし、販売店に立って接客をする。

現地では英語・ベンガル語を話す。


ジュートという、バングラデシュ特産の生地の日本独占販売の権利(2年間)を取り付け、日本以外の国に輸出するため、バングラデシュにも現地法人を設立する。サイクロンに襲われた湾岸の村に行き、NGOも調査していない現地の人のニーズを自身で直接聞き取り、翌日街で物資を調達し、トラックを借り、人を集めて村に配りに行く。バッグだけでなく、新しい商品の開発。バングラデシュだけでなく、他の途上国発のブランドも視野に入れている。安く大量生産するのではない。バーゲン品を作るのではない。それだと、今までと変わらない。


コンセプト。


Circle

バッグ全体で「円」を表現。

誰かにとっての円は、誰かにとっては
サイクロンの目かもしれない。


Structure

社会は常にピラミッド構造。

小さな上層部から底辺にいる多くの人々。
しかしバッグ=社会全体は底辺で支えられいることを
忘れちゃいけない。


Chain

バッグ下部にあるつながった円は、連鎖を表現。
地球の反対側で起こることも連鎖的に
同じ社会に還元或いは影響される。

洪水を起こしているのは誰だ。


Will &Love

人間のもつ強さと優しさを円のデコレーションで表現。
優しさ色のキャメルから見える真の強さ=赤。

私たちは社会を変えられる。


Eriko Collectionより

http://2mother-house.sakura.ne.jp/collection/eriko/circle.php


山口さんの子供たちと言えるバッグ。

そのバッグたちにはこんな想いが詰まっているんですね。

そして彼女は、一ブランドとして商品を手に取ってもらい、生産に携わる現地工場の人たちの顔を伝えたい。


絵里子さんが一番感動したのは、工場の工員が増えたときだと言う。彼らの未来に希望をもたらす。 それこそが彼女のやりたいこと(なんだろう。)

http://www.mother-house.jp/ceo/post_74.php


すごい。

こんなこと、僕には真似できないと思った。

でも、まだ挑戦すらしていない。


Motherhouse

http://www.mother-house.jp/home.php

山口絵里子さんブログ

http://www.mother-house.jp/ceo/

情熱大陸

http://www.veoh.com/videos/v6439515tkWyfEEq?&autoWatch=true




サルバドール・ダリ

タンパにあるサルバドール・ダリ美術館に行ってきました。

とんがったちょび髭と、奇抜な絵で知られるスペイン生まれの画家。

彼は映画も撮っていて、ディズニーとコラボしたものもありました。ディズニーとコラボしても、奇抜なことに変わりなく、たとえば、美しい女性が人形のバレリーナに変身し、自分の頭を胴体からはずして、ボールのように腕で転がして踊ります。そのころ、石像から生まれ出た恋人は、野球選手に変身し、彼女が落としたボール(彼女の頭)をヒットします。たぶん読んでも意味が分からないだろうけど、書いていても訳が分かりません。

ダリって奇という字がぴったり。奇妙・奇異・奇抜・奇怪・・・。今回観た中では、目や顔や性をテーマにしたものが印象的でした。


ダリはともあれ、美術館の前ではちょっとしたお祭りが開催されていて、家族連れが、無料で顔ペイントをしてもらったり、絵を描いたり、ライブを聞いたりして楽しんでいました。

写真はその一コマ。すいか割りの要領で、木からぶらさがった黒い箱を潰すと、中からキャンディが出てきます。割れたら、子供たちはキャンディめがけてBダッシュ。大人たちは、さぁ拾えとキャンディをばら撒きます。






日本人は全員裕福

ジャマイカからアメリカへはとても近いのに(九州から台湾へ行くより近い)、就職の機会を求めてアメリカへ渡れる人はごく僅か。日本人は、しょっちゅう海外旅行へ行けるけど、ジャマイカの人は国を出たことがない人がほとんど。日本では、高校3年生になると、大学受験が控えてるのが普通だけど、ジャマイカやアメリカ南部の黒人層は、高校を出たら働くのが普通。選べない。

日本では、マスター(修士号)を持ってる人はざらにいるけど(特に理系)、アメリカでは学士号を持ってる(大学を出た)というだけで、“おぉー”とびっくりされたりする。大学の食堂なんかで働いていると、お前は(学士号を持ってるのに)こんなとこで何をしてるんだ?と言われます。


日本でタクシーの運転手って、なりたい職業ランキングに入ることは稀だけど、ジャマイカでは違う。

儲かる仕事なのです。僕が訪れた先のお父さんが、タクシーの運転手でした。彼は十年以上、食堂や工場で働いて、タクシーの運転手に転職しました。昔の一週間分の給料が一日で稼げたりするそうです。それでも、地元の人をちょっと乗せて受け取る金額は、100円とか200円。アメリカへ行きたくても行けない彼は、車をとても大切にしていました。


ジャマイカの観光地では、職種が偏っている。ほとんどが観光客を相手にした商売。マーケットでは、小さなおみやげものやさんがズラーっと並んでるけど、売ってるものはボブ・マーリーのTシャツとか大して代わり映えしない。みんながみんな同じような商売をして儲かるのか?と思った。ただ、勧誘の凄さは大阪のアメ村の比ではありません。


ホテルの海沿いのテニスコートでは、観光客がテニスを楽しんでいます。少し歩くと、カヌーで釣りにでかける地元住人。その沖では、でっかい豪華客船が“どーん”と停泊している。サングラスをかけて歩く観光客が貴族に見えました。




 

スティーブ・ジョブズ 祝辞

こういうところが、アメリカの好きなところです。


スティーブ・ジョブズ(アップル創業者)スタンフォード大 祝辞

Steve Jobs Stanford Commencement Speech 2005

http://jimaku.in/w/D1R-jKKp3NA/nbZXF_WFQDq


 

エンデバー

英語でエンデバーって、“努力”って訳されるけど、“試み”みたいなニュアンスも含んでる。たぶん。

例えば、

endeavor to change the world

(世界を変えようと努力する)

endeavor to make it successful

(それを成功させるために努力する)

みたいに、何か大きなものにトライしている感じ。

そう考えると、スペースシャトル・エンデバーはいい名前だと思う。

宇宙に対する人類のEndeavor。


問:それでは、日本の科学衛星「きずな」は何故きずなと言うでしょう?

答:(衛星に)人と人をつなぐ「絆」となってほしいから 


「きずな」は、超高速インターネット衛星なんですね。

インターネット環境をより快適にすることで、“災害時などに、すぐさま世界中の人々に同時に通報できる”というインターネットの長所を生かす狙い。インターネットによって、特に身近なアジア・太平洋地域の諸国との「きずな」が深まればという願いが込められています。

http://www.jaxa.jp/projects/sat/winds/index_j.html

 

 

新宇宙飛行士募集

4月1日に、新たに採用される宇宙飛行士の募集要項が発表されます。

10年ぶりの宇宙飛行士募集。

主な任務は、宇宙ステーションの日本モジュール(実験棟)『きぼう』での活動となるようです。


宇宙の実験

宇宙ではどんな実験が行われるのでしょうか?

構想段階の実験も含めて、プチ解説。


まず、宇宙でやる実験にはいろいろありますが、ざっくばらんに言うと、「微小重力」という特性を生かした実験が主。なんと言っても、重力がほとんどないというのは、地上では考えられないことだから。

そんな「当たり前」が崩される環境に秘められた可能性。それを想像して、研究者たちはワクワクしているのです。


めだかの観察

微小重力下で、魚に何が起こるのか。ということを調べる実験。特に遺伝子にどういう影響を及ぼすのか。

そのために選ばれたのが、メダカとゼブラフィッシュ。彼らは90日のステーション滞在で、3世代目まで飼育される予定です。宇宙で生物はどのように“進化”するのでしょう。

http://kibo.jaxa.jp/experiment/life/aqh/


“流れ”を調べる

宇宙では、水の“流れ”が静かになります。もうちょっと正確に言うと、たとえばお風呂を沸かす時など、あったかいお湯は上に上がって、冷たいのは下にさがります。でも、重力がないとそれが起こらない。すると、今まで見えなかった液体の動きが見えてくるようになるのです。それを調べることで、半導体製造や新しい薬の開発などに役立てようという実験。

http://kibo.jaxa.jp/experiment/microgravity/fpef/


結晶の科学

重力の少ない宇宙では、結晶が成長する様子を地上より正確に観察することができます。結晶がどのような条件でどのように成長するのか、その謎を解き明かそうという実験。好きな形の雪の結晶が作れたら面白そうですね。

http://kibo.jaxa.jp/experiment/microgravity/scof/


“きれい”なたんぱく質をつくる

宇宙では、歪みや乱れの少ないたんぱく質を作ることができます。それは、たんぱく質の構造をより精密に分析できることを意味していて、たんぱく質など生体高分子の形が分かれば、新しい医薬品が開発できます。医学の未来は宇宙が切り拓く!?

http://kibo.jaxa.jp/experiment/microgravity/pcrf/


未知の材料をつくる

『もの』を宙に浮かせたまま、溶かしてまた固めると、新しい材料ができます。材料が容器に触れないことで、不純物が入らないからです。それは、とても優れた機能をもっているかもしれません。

個人的に一番注目している実験です。

http://www.isas.ac.jp/j/column/interview/16.shtml


明日、土井宇宙飛行士が、『きぼう』と共にケネディ・スペースセンターから打ち上げられます。

がんばれ~、というのは何だか変な気もするけど、どんな分野でも日本代表は応援したい。