まだ20代だったころ、

色々な場面でオッサンと楽しそうに話す若い女を見ては嫉妬したもんだ

なぜあんな親父に愛想を振りまいて俺には・・・と


今自分が40になり、答えは簡単だったんだなとようやく理解が出来た


コンビニの若い女の店員、居酒屋の若い女の店員

これらがここに来て急に優しくなったんだ

若い頃は割とつんけんされてきた事がままあった

これにははっきりとした理由があったんだ


俺には幼少期のころ毎日の様に一緒に過ごす同じマンションに住む女の子の幼なじみがいた


親同士も仲がよく、アルバムを見返しても彼女と写ってる写真がいっぱいある

公園で遊んでる写真、プールで遊んでる写真、幼稚園の卒園式で並んでる写真・・・小学校の入学式で手を繋いでる写真・・・運動会で一緒におにぎりを食べてる写真・・などなどたくさんある


しかし中学以降は一緒に写った写真は1枚もない

それどころか中学の頃からはマンションの一階ですれ違ってもお互いに挨拶程度だったり、時には挨拶もなくすれ違ったり・・・


なぜだと思う?


それはお互いを異性として意識し始めたからに他ならないだろうな


ある時から俺はアイツを女として、

アイツは俺を男として見るようになってた

だからエレベーターで二人きりになっても会話も無いのに何だが恥ずかしくて・・・上手くコミュニケーションができないようになっていった


これじゃないかなと思うんだ


ある年代から異性として見るが故に緊張するし、恥ずかしくて言葉が出なくなる


10代、20代の頃のコンビニの店員の同世代の女、

居酒屋の店員の同世代の女たちとも


こっちもやっぱり「あっ可愛い」とか思うしな

そう思うとカッコ悪い姿を見せられないとか

色んな思いからこっちもちょっとクールに接してたと思う

そうすると向こうにも伝達したりして、向こうも意識をしだしクールに接し返してくるみたいな


これが答えだと思うな


今となったらそんな高校生のアルバイトの女の子を見たってなんとも思わなくなってしまい、

向こうもまた俺を見た時に異性としての対象からは外れてただのオジサンとして接してくるんだろうな


そうするとやけに明るい笑顔をくれたり、

お釣りを返す時にちゃんと丁寧に手を触って置いてくれたり(若い時は上から落とされてたからな)


あの頃はオッサンに嫉妬してたけど

自分がそうなった今・・・全く優越感はない(笑)

ただ言いたい!

若者よこれに嫉妬するのは無意味だ


異性として見ることも見なくなっていくことも、

自然なことなんだろうな


今日も頑張ろう



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イケオジの小噺シリーズ