笑うかどには福きたる!桂小軽X AKIRAコラボ | New 天の邪鬼日記

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小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。





主催の中園慶子は救護施設で20年働き、身寄りのない方の最後を看取ってきた。



そして自分の母の看取りが近づいてきた。

オレの誘導瞑想ライブ配信で「Hello my mom!」を母といっしょに聴いていると、母が「慶子ー慶子ー」と呼んで抱きしめて、背中をずーと撫でてくれた。
母とのいろんな思いがとけだし、「この母の娘だから試練を超えてこれたのだと。私が選んで生まれてきた両親だ」としみじみと感じたという。
母の在宅介護がはじまり3年、食べる量が減り、眠る時間が増え、時に元気になり、家族ひとりひとりに手を握って言葉をかけ抱きしめる。
夜中に寝ないので亡き父の写真をそばにおくと、母は話しかける。
「なんで、迎えにきてくれへんの〜。三日前から頼んでるやん〜。お前が決めたらええて〜。いつも、そうやん〜」
それを聞いた慶子は大爆笑をし、母と笑った最期になった。
亡くなる二日前、母の故郷の魚をほんの少し口にして「美味しいわ〜」とにっこりした。
最期の夜は、娘たちも母のそばに寝てくれ、大好きな美空ひばりを流すと穏やかな顔になり、
2023年10月19日早朝に母は旅立った。
葬儀の朝、2歳の孫がマイクをみつけ「ばーちゃん!ばーちゃん!」と呼び、「ばーちゃん起きるかな?」と聞いてきた。
「もう、ばーちゃんは起きないんだよ」と慶子が言うと、困った顔をして、「シー」と言う。
色とりどりの花を、棺のなかの母に手向け、慶子が「また会おうね。ありがとう」と言うと、同じように孫がくりかえし、母のひたいをなで「どんぐりころころ」を歌ってくれた。



慶子自身は2013年12月に父を看取り、父の四十九日の翌日 である2014年2月、子宮、卵巣、大網を切除。リンパ転移なし、32センチの開腹手術。子宮内膜がん ステージ2b。
その後、抗がん剤治療を半年受けた。
慶子は2021年に難治性の膵臓がんを宣言される。
ガンの中でもっとも発見と治療がむずかしい。
手術できるのは20%ほどで、5年生存率も10%〜30%と、ガンの中でもっとも低い。
膵臓がんは2センチあったが、SNSでみんなに「祈ってください」と呼びかけ、1、6センチに縮小した。
2021年11月15日の手術時間に合わせ、みんなから祈ってもらう。
主治医によれば、「手術で切除した膵臓に腫瘍の形はなく瘢痕だけでした。90%ガンは死滅していたようで、ガンが膵臓の壁を一部超えていたようですが、腹膜播種やリンパ転移はありませんでした」
主治医は、慶子の回復力に驚いて笑っていたという。



今回コラボの落語家、桂小軽(カツラ オカル)さん(73歳)も、膵臓がんの母を看取った経験がある。
小軽さんは関西大学卒業後、1971年3月、5代目桂文枝(当時:3代目桂小文枝)に入門。
吉本興業に所属しながら、落語ではなくタレント業が忙しかったそうである。
ある日、某テレビ局にいくと目隠しをされ連れて行かれる。月亭八方さんも同じように横におられ、目隠しをはずされると目の前にはライオンが!!
八方さんは、檻に昇り脱出。おかるちゃんはライオンに一緒に遊ぼうと近寄られて脇腹や背中をカリカリと爪で掻かれてしまう。
その翌日には、番組で叩いてかぶってじゃんけんぽんゲームで新聞を丸めたバットで頭部を叩かれ頭部から出血し病院へ運ばれる。
血だらけの命をはったバラエティである。
そのあと、レギュラー12本もつ売れっ子になられたという。



40歳で再婚し、4歳と生まれたばかりの子を残し嫁ちゃまは知らぬ男と一緒にいなくなり、父子家庭がはじまった。
小軽さんの母様が、母代わりとなり一緒に育ててくれた。
お母さんが、80歳になられた頃
膵臓がんがわかり、治療はせずに8年。
息子さんと一緒に在宅介護をされ看取られた。
小軽さんが64歳の時、ご贔屓さんの相談にのり、相続税法違反容疑で逮捕され不起訴となったが、スキャンダルの責任を負って吉本興業を去られた。
拘置所の中で、小軽さんは、「なんも悪いことはしてへん。お天道様が知ってはる」そう思い天井を眺めて過ごしていた。
現在は老犬と、猫ちゃんに引っ掛れ失明しているわんちゃんを介護しながら、息子さんと暮らしておられる。
夢は、「小さな田舎町へ落語を届けにいきたいなぁ」としみじみと仰る。

楽屋で会った小軽さんは本当に素敵な人だった。
金髪の髪とオシャレに服を着こなし、軽妙な受け答えで人を笑わす。
9歳年下のオレにとって理想の先輩である。
2人で駐車場へいき、隠れてタバコを吸いながら、落語に関する質問に答えてくれた。
オレは18歳か寄席に通っていたので、レジェンドの噺家と話せるなんて夢心地だ。


2023年11月5日(日)滋賀県大津市立市民文化会館にて桂小軽X AKIRAコラボライブ
会場には、慶子、しずか、くみこのハロウィン肖像画が並んでいる!



慶子のAKIRA絵画コレクションにも感動したわあ〜




慶子の人柄を慕って、しずかをはじめとするスタッフが一丸となって準備する。
全国から80名の観客がつめかけてくれた。



オープニングアクトに気功師の木村由貴ちゃんが登場する。
由貴ちゃんは慶子と大人気のイメージトレーナー尾崎里美ねえやんのもとで学んだ仲間だ。
気功のつぼ押しと呼吸を使って、会場をリラックスさせてくれる。




落語が演じられるステージを「高座」と呼ぶ。

小軽さんの希望どおり110センチの高さにし、念入りに安全確認をしたという。



いよいよ小軽さんが小粋な水色の羽織をまとい、降臨する。



1本目は、福の神と死神の話である。
植木屋の男は、お得意先の由緒ある松をずんべらぼう(のっぺらぼう)にしてしまい、仕事を失う。
女房に逃げられ、長屋を立ち退きさせられ、自殺しようか悩み、福の神と死神を同時に呼び出す。
死神は明るい性格で、その人の背中をぽんと叩いただけで楽に死ねる。
福の神はおとなしい性格で頼りない。
男はどっちを選ぶか迷い、やはり福の神を選ぶ。
あんまり当てにしないでいると、松の木の下からお宝が見つかり、大金を手にし、女房が帰ってくる。
しかし喜びの絶頂で死神が現れ、、、オチ。
これがブラックでスパイスが効いていて、深い!
何より小軽さんの人間描写が繊細に使い分けられているのがすごかった。



2本目は艶噺である。
植木屋が屋根の上から近所をのぞいていると、お金持ちの爺さんと美しい女性の床入りを目撃する。
「尺八」という単語が出てくるくらいエロいので、ストーリーは割愛する。
小軽さん、70歳を超えても色っぽくて、危なくて、最高にイケてる!!



小軽さんが支援する演歌歌手遠矢大門(とおやだいもん)さんが「新宿恋歌」を披露する。
大門さんは(38歳)1985年鹿児島県に生まれる。
歌好きの祖母の送迎でカラオケ教室に訪れた際に歌声を披露し、
カラオケ教室の人々に見込まれたことがきっかけで歌手を目指す。
上京後、アルバイトをしながらラジオやインストアライブなどに出演。
警備の仕事に就き、カラオケ店のマスターも務めながら、歌手活動を行う。
イケメンで、やさしい美声で、失恋した女性の切ない恋心を歌い上げる。

「新宿恋歌」のPVをどうぞ〜。
みかんの登場である。
みかんは慶子のお母さんに捧げる「千年桜」を熱唱した。
太く伸びやかなボーカルはこの歌にぴったりで、歌詞の入れ込み方が複雑な難曲を見事に歌い上げた。



AKIRAライブ


Photo by HARU


1、PUZZLE

2、ばあちゃんの手(慶子のお母さんに捧げる)

敗北ジャンケンでは、石ちゃんも残るとは、さすがだ。



3、ハイボクノウタ
4、みとり(慶子のお母さんに捧げる)

慶子の娘が通った比叡山高校。天台宗総本山比叡山延暦寺を開いた最澄はいった。
「一隅を照らす、此れ即ち国宝(人材)なり」
一隅とは隅っこの陰にいる人々を照らし、一人一人が一隅を照らしていけば世界が明るくなるという意味である。
救護施設でさまざまな人々を支援してきた慶子に捧げた歌である。
5、一隅を照らす光
2度のガンでも死ななかった慶子にとって、生きていればすべてカスリ傷である。
6、死なネェ限りはカスリ傷
7、イレイサー

オレが13年前にガンになったとき、朝目が覚める、息が吸える、自分の足で歩ける、ご飯が食える、ささやかな日常こそが奇跡だったと気づいた。
8、奇跡

パーカッションは2日連続でシュウちゃん


ここで落語に初挑戦する。
『仏説譬喩経』(ぶっせつひゆきょう)にある『盲亀浮木(もうきふぼく)のたとえ』という話を AKIRA流に創作した。



全編7分の短い落語なので、ぜひこちらの動画を見てください。
9、Dancing Budda

10、これはあなたの人生
11、Hug yourself
12、ウレシパモシリ
慶子と救護施設で働いたドラミがすばらしい振り付けを考えてくれた。
観客全員で踊ろう。
13、ありがたや(振り付け、踊り:ドラミ)
14、えん
15、ありがとう


スタッフ
リーダー:しずか。サブリーダー:純子
受付 物販:裕子さん、おけいちゃん、きしもっちゃん、ドラミちゃん
会場設営:盾めくり、のれん作成:しずか

LOVEチョコ制作:純子
落語高座つくり設営:しずか、花子、ドラミ、モトラ、くみこ、みどり
参加者できてスタッフに早変わり:出口まゆみさん、おはなちゃん、さくらちゃん
映像:淵之上健一
音響:星野あきら
今回は普通のライブと勝手がちがうので、スタッフのみなさんもご苦労様でした!
みなさんの「縁の下の力持ち力」に心から感謝します。

★2023年ライブスケジュール





11/11(土)岐阜県岐阜市にて「勇者の祭典」




11/12(日)愛知県名古屋にてコンちゃん生誕祭&AKIRAサーカスライブ



11/18(土)兵庫県ピラミッドハウス「レイビレッジ」にて第15回ネアリカフェスティバル。さとうみつろうさんとのコラボライブ



11/20(月)岐阜県池田町「ナマステ」にてコバシャールとのコラボライブ


11/23(木。祝)東京青梅市にて20名限定のAKIRA歌瞑想ワークショップ
11/25(土)愛媛県今治市にてブレーブハート楽団とのコラボライブ。
詳しくは下の2023年後半ライブスケジュールを見て。