「みんな壮絶な人生送ってるなあ」というと、「あんたが一番壮絶やん!」と突っ込まれるが、アコには負けるわ。
アコは母親に捨てられ、父と祖父母に虐待され、中学2年で家出する。
14歳が誰も知らない土地で生き延びなくてはならない。
17歳で出産するが、その後薬に手を出し、19歳で「ガサ入れ」がはいる。
アコが20歳の頃オンセンズライブに来た時、まだまだ小さい息子に会ったが、今では立派な成人だ。
よくぞ波乱万丈の人生を生きぬき、子供を育て上げた。
アコ自身も保険会社のスーパーバイザーで百数十人の部下を動かしている。
「わたしの仕事はみんなが楽しく働けるよう全体を見わたして最良のフォーメーションを組めるようアレンジする。やりがいもあるし、みんなでわたしの仕事を応援してくれる」
大きな視野で全体を見て、最適な方法を選ぶ能力もサバイバル時代に身につけたのだろう。
さて、清濁を知り尽くしたアコをどう描けばいいだろう?
「天国への近道は地獄を通ることである」という言葉通り、つらい試練をくぐるものはある種の「聖性」に到達する。
美しいステンドグラスの上部に「Corazón Espinado」(いばらのハート。英語 Thorned Heart)がかんむりのように掲げられている。
ステンドグラスの外側はアコを見守る祖先や仲間の「目」と「心」。
内側は花(祝福)と蝶(変容)のシンボル。
左側の下から、神(創造者)、悪魔(誘惑者)、注射器のクロス(快楽)、天使(救済者)、ドクロ(冥界の王)、拳(暴力)、聖母子像(母性) など、アコの人生を象徴するシンボルであふれている。
アコを包むように背後から差し伸べられた手にずっと守られてきた。
闇の中に自然界から見守る太陽と月がいる。
アコはガイコツの服にボルドー色のドレスを羽織り、ガイコツの手袋をはめて祈っている。
運命の波にほんろうされる人生を生き延びるには祈るしかなかった。
善行も愚行もふくめて、人の行動はすべて「祈り」なのだ。
アコの祈りが天に届き、セカイムラやイベント、仕事でたくさんの人を幸せにする人生が与えられた。
生きているって、本当に奇跡だ!
F15号(652×530mm)12万円。
※ハロウィン肖像画は10名で締め切られました。
タイ・サムイ島
1、のりちゃん(愛知)
2、アコ(北海道)
3、かおりん(埼玉)
スリランカ・ウナワトゥナ
4、お花ちゃん(大阪)
5、さつき(愛知)
6、アリス(東京)
7、アール(北海道)
8、りえ(北海道)
9、コジコジ(栃木)
10、かずよん(神戸)