1999年からはじまった日本最大級の講演CD制作・販売会社「暦日会」のパワーレクチャーCDは900枚を超え、小池都知事、中曽根もと首相、帯津良一医学博士、養老孟司さん、茂木健一郎さん、築紫哲也さん、小柴昌俊(ノーベル物理学賞)、政治、経済、科学、医学、文化など各界を代表するリーダーたちの講演が収められている。
おおー魂友かっこ(山元加津子)ちゃんもいるではないか。
http://www.power-lecture.com
会員数千人(法人契約があるので正確な数字はでない)のビジネスマンや社長さんや政治家さんはこのパワーレクチャーシリーズを通勤の車や電車で聞き、世界観を広げ、成功しているという。
九段下ライブでスタッフをしてくれた暦日会のゆりが言う。
「ライブの感動をぜひうちの講演CDにおさめさせてください！」
「いえ、いえ、わたくしのような下層賎民が、今をときめく小池様とならぶなどもってのほかでござる」
「成功を目指すビジネスマンが、負けろ、負けろと言われたら、さぞかし救われますよね〜」
「ほう、そりゃあおもしろそうだわい！」では小池センセとならばせていただこう。
東京駅近くの宝町にある本社へでむいた。銀座宝町は我が青春の町である。
世界中の名作映画をおさめたフィルムセンターがあり、18歳のオレはリュミエール、エイゼンシュタイン、ブルニュエル、リーフェンシュタール、フォード、ルノワール、ヒッチコック、ロッセリーニ、フェリーニ、タルコフスキー、ベルイマン、ブレッソン、カサヴェテス、アントニオーニ、レネ、ヴェンダース、ゴダールを観に毎日通っていた。
さて、暦日会はフィルムセンターの裏手の路地にある。
担当のゆりや主幹の牧山さんに出迎えられ、録音する会場にはいる。
そこには九段下ライブの主催者えりちん、さおりん、てつ、彼らをつないでくれたヨーコさん、暦日会の創始者の一人ゆりのお父さんなど、10人くらいの選ばれし聴衆が席に着く。
「講演の秘伝を学ぶ」とみかんは夜行バスで前日から東京に向かった。
かんたんなあらすじ原稿もつくり、80分の講演の中に「勇者の石」.「Hug yourself」.「ハイボクノウタ」.「家族」の4曲(合計15分)をはさむ。
講演の秘伝はライブ感である。
1.原稿はあらすじだけ
原稿をきっちり書いちゃうと棒読みになり、情熱と臨場感が損なわれるので、アドリブをどんどん入れる「空き地」を残しておく。
2.聴衆との共通言語を見つける。
この講演CDの聴衆はビジネスマンや社長などの中高年男性なので、聴衆をイメージして話す。
3.ゆっくり一言一言を大切に話す
UCLA大学の心理学者アルバート・メラビアンによると、視覚情報55%、聴覚情報38%、言語情報7%なので、ライブや動画のように視覚情報が使えない。
高齢者をふくめたリスナーに聴覚と言語情報45%で伝えるには、言葉をていねいに伝えることだ。
最後の家族が歌い終わった瞬間、見事秒単位できっちり80分。
レアな講演内容はCDを聞いてもらってからの秘密だが、観客は涙を流し、「歴代ベスト3にはいるくらいのすばらしい内容でした！」と感動してもらえた。
11月の後半にはライブ会場で買えるので、お楽しみに〜(会員価格と同じ3500円になる予定)
むふっ、自分の人生を自分で否定してるあなた！
早く聞きたいでしょ？
打ち上げはオレを本物の江戸前寿司に目覚めさせてくれた薬研堀にある美家古寿司である。(浅草弁天山とは別)
大将は気に入った客には儲け度外視で最高のネタを振る舞い、その心意気と洒脱なおしゃべりは名人の落語を聴いているようだ。
「儲けなんか考えていたんじゃ、お客さん誰もこないよ」
これはマスターの心から発した金言であり、普遍的名言なのである。
1日ひとり日本人と出会っても3万年かかる。
世界人口全員と出会っても200万年(人類史と同じ)かかる。
ってことは、あなたの目の前にいる人は、あなたのライフレッスンにとって厳選された先生なんだわ。
世界を救わなくても、偉業を成し遂げなくっても、多くの人に賞賛されなくてもいい。
ひとつひとつの出会いに感謝して、「目の前にいる人を喜ばせる」ことに集中する。
人が一生かかってやることは、それだけしかない。
