1月15日(日)いちごの日
「今日はいちごの日なんです」
埼玉県幸手でいちご農家を営む沢村家へ招かれた。
「マジで! そんな記念日があったのか」
「いえいえ、全国いちご消費拡大協議会の陰謀です」
「おいっ、いちご屋、おぬしも悪よのお」
「いえいえ、お代官様ほどでは」
沢村家はタケシ&アユミ、5歳のシュウジ&2歳のレイジの4人家族でAKIRA歌紅白歌合戦に「ノーカーズ」という名で出場したことがある。
「ではいちご狩りにいきましょう」
「なにっ、いちご屋、いちごがりとはあたまの周囲をバリカンでそって、頭頂部に残した長髪を広げたアレか?」
「いえいえ、お代官様、それはいちご刈りです」
あたたかいビニールハウスに盛り上げられた畝には紅色の宝石がならんでいた。
「おいっ、いちご屋、拙者の大好物がいちごと知っての賄賂か」
「いえいえ、お代官様、好きなだけお召し上がりください」
ぷっくりと育ったいちごをもいでそのままほうばると、天国のような甘みが広がる。
「おいっ、いちご屋、罪な味じゃぞ」
「いえいえ、お代官様の歌ほどでは」
埼玉の幸手から車で15分、会場である千葉県野田市の木間が瀬(きまがせ)小学校の体育館へ着いた。
アユミのお母さんであるクミちゃんはじめ、
「あおいそら運動推進委員会木間が瀬支部のみなさんが迎えてくれた。
野田市に11の支部、1万5千人の会員、木間が瀬支部だけでも1500人いるという。
支部長の荒木さんは青森出身のイケメンである。
あおいそら運動とは、地域で健全な子どもを育てることを目的とする大人の活動である。キャッチフレーズはこれだ。
あ・・・あいさつをしよう
お・・・おもいやりの心を育てよう
い・・・いけないことをしない勇気をもとう
そ・・・そうだんと話し合いの輪を広げよう
ら・・・らくなことだけを考えず、元気にがんばろう
むふ、悪代官にはちと耳が痛いセリフだぴょーん!
「いえいえ、お代官様にはぴったりのセリフでぴょーん!」
巨大体育館には100人の人々が集まってきてくれた。
色とりどりの風船やバックの文字までスタッフの皆さんが用意してくれた演出に感動する。
おまけに壁にはクミちゃんが書いたAKIRA歌書道まである。
音響はクミちゃんの息子のミュージシャン、ヒロキが手伝ってくれた。
会場にはペットボトルにドングリを入れたマラカスが配られ、子供たちまで応援してくれる。
幼稚園で「Hello my mom!」を子供たちに歌っているジュンコ先生とデュエットする。
1、 ウレシパモシリ
2、 Hello my mom!(ボーカル;ジュンコ)
3、 光の子供たち
4、 トゥルーストーリー
5、 ハイボクノウタ
6、 雲のうえはいつも晴れだから
7、 絆
8、 H
9、 PUZZLE(佐藤さんの話)
10、 The profession
11、 家族
12、 MOVE! MOVE! MOVE!(アンコール)
13、 ありがとう(アンコール)
みんなで歌い、佐藤さんの話に感動し、
手をつなぐ。
大人も子供もいっしょになって楽しんだすばらしいライブだった。
「子供たちを地域で守ろう」とする「あおいそら運動」の人たちは思いやりの達人集団である。
人間というのは「出会いの集合体」である。
その人がどのような出会いをしてきたかで今の自分がつくられる。
素敵な人たちに出会い、美味しいものを食べ、人生を楽しみなさい。
「いちご一会」
おいっ、いちご屋、賄賂の効果があったようじゃな。