フィリピン心霊手術体験記2 | New 天の邪鬼日記

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小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

「ううむ、それにしても明日オレの身にこんなことが起こるとは信じられない」
New 天の邪鬼日記-090405shujutuzassi写真:オリビトの伝記「BORN TO HEAL」より

施設マネージャーのロミーが言う。
「僕も自分で体験するまでは信じられませんでした。数年前僕は胆石になって病院でレントゲンを撮ると、ちゃんと石が写っていたんです。そしてオリビト師の施術を受けました。オリビ師は僕の腹から素手で胆石を取り出し、後日病院で再びレントゲンを撮ると、胆石は消えていたんです」
「ところで明日の治療代というか、お布施はいくらくらい払えばいいのですか? ざっくばらんに教えてください」オレが聞く。
「いちおう外国人の方は一回目が300ドル、2回目からは200ドルほど払っているようです」
「えー、それ先に言ってくださいよう!」
いきなり3万円かかるとは、旅の予算の想定外だ。
「値段のことは直接オリビト師に相談してください。彼はお金よりも人を癒すことを優先するヒーラーですから」
しかしこのありえないチャンスを逃すよことはできない。
もう賽(さい)は投げられたのだ。
オレは「ピラミッド・オブ・アジア・リゾート」に一泊(1800円)し、オリビトの伝記「BORN TO HEAL」を一晩で読破した。英語の本を読むなんて何十年ぶりだが、この伝記の本人から施術を受けると思うと本を閉じることができなかった。

アレックス・オルビトは1940年、ヌエヴァ・エシージャ州のクヤポで14人兄弟のいちばん末っ子として生まれた。
両親は土地を持たない貧しい小作人で、「alipins(アリピンス)」と呼ばれる奴隷のような存在だった。しかし両親は当時はじまったスピリチュアリスト(神秘主義)運動の創始者の一員でもあったのだ。
オリビトの能力は14歳のときに目覚めた。
ある日彼は夢で歩けない女性を癒す場面を見た。
すると突然少年が訪ねてくる。少年はここから1キロほどいったところに住む女性の息子だという。
「お母さんが誰かに足を直してもらう夢を見たそうです。もしかするとそれがあなたではないのかというので呼びにきたのです」
今までヒーリングなどしたことのない14歳のオリビトは半信半疑のまま、自分の母親を連れてでかけていった。
部屋にはいるなり、女性が叫んだ。
「この子よ、わたしの夢に出てきたのは!」
オリビトは黙ってココナッツオイルを手に取り、女性の肋骨と足をマッサージしはじめた。そんなことは誰からも教わっていないのに、体が無意識で動く。なぜかオリビトの目からは自然と涙がこぼれていた。
「さあ、ゆっくりと体を起こして」
オリビトは女性に手を差し伸べた。
「今度はベッドから足を下ろして」
オリビトはそれが当たり前のように言った。
「立って」
10年間以上も歩けなかった女性が自らに力で立ち上がった。
「歩いて」
女性はゆっくりと一歩を踏み出すと、何にもつかまらずに歩いた。
オリビトは自分の夢で見たとおりにしたという。ほとんど無意識状態で「それができることが足り前」のように感じていたという。
立ち会っていた少年とオリビトの母が20世紀最大のヒーラーと呼ばれる男の誕生を目撃した。
しかし若き日のオリビト自身はヒーラーになりたくなかった。
なぜならなんとかして貧しさのどん底から抜け出したかったからだ。フィリピンで民間治療というのはただ同然と思われていた。治療を頼まれ、自分でバス代を工面していき、病気を治すとハグとありがとうだけでその家を出されて、帰りは1円もないので8キロの道を歩いて帰るようなこともあったという。

高校を2年で中退し、路上の靴磨き、新聞の売り子、バスの車掌などから、写真工房のアシスタントになった。
23歳のある日知り合いの誕生パーティーで踊り明かし、家に帰る時間もないので直接写真スタジオへいき仕事までの時間に仮眠をとっていた。
いきなり上司にビンタで起こされ、わけがわからないまま殴られて気を失い、目が覚めると牢屋の中にいた。
写真スタジオの備品を盗んだという嫌疑をかけられたのだ。両親や友人をはじめ誰も助けに来てくれなかった。
すると夢の中で白ひげの老人(彼の守護霊的存在)の声が聞こえてきた。
「わたしの息子よ、心配するな。わたしとの約束を守ればここから出してやる」
「約束とは何ですか?」
「ふるさとに帰り、人々を癒しなさい」
「わかりました」
すると真犯人が捕まり、オリビトはすぐ釈放された。
しかしオリビトは神との契約を破る。
公衆便所で拾った5ペソをギャンブルで賭けて1000ペソになる。オリビトはふるさとへ帰るのをやめロクサス市にいく。
これは明らかに神が彼を試したのだ。約束を破ったオリビトは原因不明の高熱にかかり、生死の間をさまよった。
ふたたび神の声が聞こえてくる。
「さあ、今度こそわたしの約束に従うか?」
オリビトは熱の下がらぬままバスに乗り込むと、ふるさとに近づくにつれ熱が下がり、意識がはっきりとしてくる。オリビトは神に誓った。
「わたしは一生をひとを癒すことに捧げます」

自らの意思でヒーラーとなったオリビトはさまざまな病気を治していった。
オリビトの伝記「BORN TO HEAL」(「天性のヒーラー」ジェイム・T・リカウコ)から治療例を引用してみよう。

ある日突然手足が麻痺して動けなくなった少年をかかえてイタリア人の父親がやってきた。何ヶ月もイタリアの病院で治療を受けたがまったく効果がない。貧しい父親は親戚や近所の人にフィリピン行きのチケットを買う金を借りてやってきた。
オリビトが手を当てて脳の血管に詰まっていた血栓を取り除くと、少年は自らの足で立ち上がったという。喜びのあまり父親は号泣し、帰りは二人で手をつないで飛行機に乗りこんでいった。

顔の筋肉が10年間動かなかったスイス人の背中と首をオリビトは素手で切り開け、血に染まったティッシュと肉塊をとりだすと、患者は全快した。
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毎日泡を吹いててんかん発作を起こしていた少女をオリビトは12回にわたって施術し、彼女は現在(この本の書かれた1978年)てんかん発作が月に一度ていどにおさまった。

64歳のスイス人女性は全身の痛みにさいなまれ、医者から一生治らない静脈異常と診断されたが、オリビトの施術によって静脈異常と全身の痛みが消えた。

ドイツ人男性は胃の痛みと胆のうを圧迫されるような痛みに悩まされていた。オリビトは胃の辺りを3回開き、肝臓を回復させ、血だらけのヘイゼルナッツのような白い塊を取り出す。
脊髄を5,6回開き、太った肉塊や真珠のような玉を取り出した。

28歳のドイツ人女性は脳の深くに腫瘍と、腎臓がんを同時にかかえていた。左目は失明し、ドイツの医師から「余命半年」と診断された。
オリビトは彼女の首の両側を切開き、視神経を圧迫していたという肉塊を取り出すと、2年ぶりに彼女の目が見えるようになった。動かなかった左足も動くようになり、がんも快方にむかっている。

などなど治療例を挙げていったらきりがないが、西洋医学に見捨てられた難病ほど劇的な効果があるようだ。

明け方には本を読み終え、数時間の仮眠を取ると、朝10時にドアがノックされる。
施設マネージャーのロミーが立っていた。
「オリビト師の用意ができたそうです。30分後にヒーリングルームへお越しください」
いよいよ自らの肉体で奇跡を体験するときがきた。

つづく
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※ ライブスケジュール
4月18日(土)群馬県沼田にて結婚式ライブ
4月26日(日)栃木県南宇都宮「ギャラリー悠日」にてアルバム「PUZZLE」発売記念ライブ
開場18:30 開演19:00 チケット2500円 2階特別席5000円(フリードリンク)
〒320-0838栃木県宇都宮市吉野1丁目7番10号(東武線南宇都宮駅より徒歩1分。地図
電話028-633-6285(10時~18時まで 毎週火曜定休)
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4月19日(日)から30日(木)までは「関東県内のライブのみ受け付けます」と書きましたが、ツアーでなく単発(もしくは2日間)なら関東以外でもオッケーです。
5月の連休が終わったら(5月7日以降)、遠方ツアーでも連続ライブでもぼんぼん入れてください。ブッキングは早い者勝ちです。今年5月という遅いスタートの分、新曲を引っさげてじゃんじゃん飛びまわります。

5月30日(土)東京東中野「プリズントーキョー」にてライブ
5月23日(土)静岡県伊豆「一枚の板」にてライブ。ゲスト:アシリ・レラ
6月 6日(土)新潟県新潟市 脳性まひビラザーズとのコラボライブ
6月 9日(火)新潟県新潟市 月乃光司さんとのコラボライブ
6月11日(木)新潟県新潟市 子育て支援「ドリームハウス」にてチャリティーライブ
6月12日(金)新潟県新潟市 「喫茶TEN」にてソロライブ
6月14日(日)新潟県新潟市 Mrピーンのオペラライブ
7月22日(水)~8月2日(日)神戸、岡山、尾道または原田、広島西条、呉、広島、岩国、山口、ライブ予定
7月25日(木)広島県呉にて命日ライブ
8月10日(月)長野県野尻湖にてライブ予定