映画『高速反撃』の感想 | アキラの映画感想日記

アキラの映画感想日記

映画を通した社会批判

目立たないネット犯罪

 

 

高速反撃

 

中国の違法サイトで公開中の最新日本映画を見ていると、よく売春と賭博の広告が入る訳だが、「なるほど、こんなマフィア連中がこんな風にして作っているのか」と良く分るノワールヴァイオレンスアクション。ただのネット犯罪と侮るなかれ。この悪役はかなり凶暴で冒頭から債務者を粉砕機に叩き込み別の債務者の手をハンマーで潰したり拉致した女性を拷問したり。このマフィアに娘をさらわれた父親がたった一人でマフィアを壊滅に追い込むというレスター×シュワちゃんの『コマンドー』パターン。なかなかにシンプルで潔い内容です。ネット犯罪を取り締まる為に警察も動いてる訳だが、ほぼ出る幕なしって感じで次々に組織の人間をボコして拉致した女性を救出します。それに対し悪役も全く容赦なしで殺しまくる。むしろ悪役が武闘派過ぎてネット犯罪者である事が何のギミックにもなっていません。とにかく俺つえーで無双して最愛の娘とラブラブしてる典型的なマッチョ親父妄想映画です。ここ最近は愛奇芸のせいで影が薄いYOUKU作品な訳だが、あまり大規模に金をかけていない分、内容で勝負って感じで割と最近見た愛奇芸コンテンツよりも楽しめました。

 

サブスクって奴はネトフリも含め公開されるとすぐに何処かしら海外の動画サイトにシェアされるからありがたい。かつて私も毎週のように映画祭や特集上映に通い詰めて休日は一日中映画館に引き籠る生活をしていたがデジタル化の際にTOHOをはじめとする日本企業だけが4K投資をケチってHD上映がデフォになりコンテンツ自体も非文化的な鬼畜米ブランドばかりが目立つようになったので、このまま映画館に通っていたらTV視聴者と同じ倫理観の低いクズになると映画館通いを止めてネット上で様々な国の動画サイトにアクセスして世界中のお気に入り作家の新作を拾って見るようになりました。これは文明によって文化を踏み潰そうとする巨大資本の暴力への抵抗です。この国はメディアが完全に鬼畜米の薄汚い価値観で塗り潰されているので正常な倫理観を保つ為には違法サイトを使ってでも鬼畜米の都合で塞き止められている世界の文化に触れ続けなければならない。まして品質で勝負するクリエイターにとって文化は糧であり鬼畜米文明に踏み潰させて良い訳がない。つまり正しさを守る為ならば鬼畜米や親米クズジャップのゴキブリ既得権者の金儲けの都合で作られたルールなんて守る必要は皆無なのです。