映画『TRICK3』の感想 | アキラの映画感想日記

アキラの映画感想日記

映画を通した社会批判

劇場版TRICK

霊能力者バトルロイヤル

 

 

OK牧場

 

TVも含めて最近の日本で最も娯楽を大量生産してるヒットメイカーのひとり堤幸彦。その代表的なシリーズがなぜかこのタイミングで帰って来た。と云うのは同じく下らないなんちゃって映画を得意とするヒットメイカー本広克行も今年は代表的シリーズ『踊る大走査線』の3作目を久しぶりに発表したから。両方ともTVシリーズの映画化で3作目でなんちゃって映画で共通点は多い。ってな訳で今年のおバカ映画は本広と堤の一騎打ちとなる。で両方に共通して云える事は、残念ながら全てが老朽化してパワーダウンしているという点。かつては両方とも流行の効果をうるさい程に乱用して盛り上げていた。長いブランクが開いたとはいえ、その流行は今でもあまり変わってはいない。ただ彼らの趣向が変わったのか、やたらと映像面の遊びが少なくなった事で面白さが半減。

 

インチキ超能力者の手品のトリックを暴くという相変わらずの内容だが、やはり相変わらずバレバレのネタばかり。村娘の瞬間移動の件に関しては、そうなんだろうけど、まさかそんな残酷な展開にはなって欲しくないという願いも空しく、予想した通りの残酷な展開。崖の下のバラバラ死体も明らかに不自然だと思ったら想像通りの展開。推理を楽しむミステリーってよりは、あからさまなトリックで笑わせるコメディ。ただいつもの阿部ちゃんと仲間の掛け合い漫才にイマイチ切れがない。ネタ自体はつまらなくはないけど。久しぶりの共演で緊張しちゃったのかな。妙に距離を感じた。トリックよりもナンセンスな事が普通に起きるってなネタもイマイチ冴えない。ヅラがとれちゃった刑事が隠れようとして首が伸びちゃう件とかはそれなりに笑えるけど。あと笑えたのは「なぜベストを尽くさないのか」を連発する阿部ちゃん人形。ガッツ石松のハエは大して笑えなかった