映画『ドラゴンボール超』の感想 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

ドラゴンボール超

スーパーヒーロー

 

 

鳥山アベンジャーズ構想

最近、鳥山明自身が原作として関わった続編シリーズ"超"もコミカライズされている昭和のドル箱コンテンツ。どうやら最近の東映は短編も含めて過去の鳥山マンガのヒーロー達をマルチバース的に召喚してアベンジャーズしてしまおうという目論見があるようです。そんな訳でスピンオフした『サンドランド』は大爆死だったようだが前作『ブロリー』では懐かしの銀河パトロールを登場させ今回は新キャラであるガンマってのを登場させた訳だが、これまたDrスランプか何処かの短編で見かけたような焼き直しキャラ。やはり世界観として今シリーズは鳥山マンガの中でもデタラメな強さの連中が戦っているので元々はアメコミベースのコメディ路線が多い鳥山マンガのキャラを入れると強さの面でバランスが悪くなります。それ故か破壊神やブロリーから魔人ブーとかゴールデンフリーザというかつての強敵で今は味方って中で反則級に強いキャラは封印する傾向が最近はあります。それどころか今回は主役である悟空やベジータまで蚊帳の外。主にピッコロと悟飯だけで戦います。

 

レッドリボン軍の残党が悟空たちを倒す為にドクターゲロの孫ヘドに強いサイボーグを作らせるってな話でスーパーヒーローに憧れるヘドを説得する為にレッドリボン軍総帥の息子が「奴らは宇宙から来た侵略者だ」と説得する訳だが、あながち間違っているとも云い切れません。それこそ地球先住民である事を重要視すれば神として君臨するナメック星人も戦闘民族サイヤ人も云わば入植者です。それに力による侵略で独裁的な君臨をする方が悪なのかって所も支配内容次第であり悪役と断ずるには少しばかり可愛過ぎる印象があります。そう考えると神になり地球を侵略した異星人であるナメック星人や地球を何度も滅ぼそうとしたサイヤ人やフリーザや魔人ブーや破壊神の方がよっぽど巨悪に思えて来ます。RR軍が正義とは思わないが兵士たちの振る舞いを見ると善良な小市民にすら見えます。それに比べてデタラメに強い主要ヒーロー陣こそが危険な力を持っているのに正義とされている。まあヒーローごっこしたい連中とヴィランごっこしたい連中がじゃれ合ってるだけの珍騒動コメディって感じなのだが、その警戒感がない感じが正に日本人の潜在的認識に心地良いからこそ今シリーズは国内でドル箱コンテンツに成り得たのだろう。とにかくビルスがチライに恋をしたりというお馴染みの推しキャラ同士のイチャイチャの方が見所なのでしょう。