歴史分野を得意にする方法5選 その2 | 中学受験Walker

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★新作できました! 

 

「歴史分野を得意にする方法5選」というテーマでお話しをしていきたいと思います。

5年生を想定して書いていますが、他の学年の方にも参考になります。

 

★前回の記事はこちら!

 

③テキストを読む

これは国語の授業と同様です。国語の先生から、授業で扱った文章を家に帰ったら音読するよう指示があるかと思います。社会でも、「テキストを読み込む」という時間を設けましょう。それを1週間の中に定期的に組み込むということです。社会の授業の日とテストの日を逆算して「社会のテキストを読む時間を確保する日」を決めて取り組みましょう。朝でも構いません。音読できる環境が整っていれば、音読することもおすすめですが、とにかく1週間の中にテキストを読む時間を取り入れてみましょう。

 

なぜなら、単語だけでは点数を取ることができないように、テストは作られているからです。たとえば、社会の科では、正誤問題が作りやすいです。記号問題で、「4つの選択肢の中から間違ったものを選びなさい」という問題が作りやすいです。

 

ここで少し裏話をしますが、この問題形式だと、間違ったものを一つ考えるだけで良いのです。しかし、「正しいものを選びなさい」という問題だと、問題を作る側は間違ったものを3つ考えなければなりません。後者の方が問題作成に時間がかかるため、「間違ったものを選びなさい」という問題形式が正誤問題として出題されることが多いです。流れを正しく理解していないと、正誤問題に対応できませんので、テキストを読み込む時間を1週間の中に組み込んでください。

 

テキストを読む上でのコツもあります。歴史の範囲は一度に覚えるボリュームが多いため、小分けにすることをおすすめしています。一日で全てを読もうとしても、内容が頭に入ってこないでしょう。そのため、2回または3回に分けて、1週間の中で取り組むようにしましょう。たとえば、1日に10分や15分のテキストを読み込む時間を作ると良いでしょう。

 

さらに正誤問題について言えば、全ての問題で間違ったものを選ぶというわけではありません。時折、「正しいものを選びなさい」という問題も挟まれることがあります。これは人間の本能として、自然と正しいものを選んでしまうものです。特にテスト中の子どもたちは時間が限られており、焦っていますので、正しいものが目に入った瞬間、それを解答欄に書き込んでしまいます。

 

ここで予言しておくと、今後、「間違っているもの/正しいものを選びなさい」という問題に悩まされることになるでしょう。どれだけ注意していてもミスは起こります。ここが非常に重要であり、何度かミスを繰り返す中で問題文をしっかり読む力を克服していく必要があります。

 

④年号を覚える

これは先生の主義によると思います。年号の覚え方については、後回しにしても良いという意見や、それほど重要ではないという意見もあるかもしれません。しかし、私の意見としては、重要な年号は覚えてほしいと思います。

 

実際に細かい年号まで詳しく覚える必要は6年生の段階で十分だと思いますが、おすすめの教材には『歴史年代暗記 改訂版 (中学入試まんが攻略BON!)』という本があります。この本には100以上の歴史年号の語呂合わせが載っているので、時々参考にするのも良いでしょう。メインの年号は少なくとも覚えておいてください。

 

たとえば、歴史の前半で学ぶ「仏教伝来」です。この年号の語呂合わせとして「ゴサンパイ(538)」と覚えましょう。ちなみに、この年号には2つの説があるようですが、テストで問われる場合には「世紀」という言い方が出てくることがあります。

 

子どもたちは「世紀」という言葉に慣れていないかもしれません。イメージよりもプラス1で切り上げる必要があります。538年は何世紀かと子どもに聞いてみてください。6世紀です。つまり、「仏教伝来」は6世紀です。そして現在は何世紀かと聞いてみましょう。現在は21世紀です。2001年から2100年までは21世紀です。このような言い方も難しいかもしれませんので、年号と一緒に覚えてください。

 

最近話題になっている語呂合わせの本も紹介しておきます。『ウケるゴロ合わせ《日本史編》 イヤでも覚える基本重要事項98』 もちろん私も持っています。教室の図書コーナーに置いています。

 

⑤地図もセットで覚える

一生懸命にテキストで勉強してテストに臨んでも点数が取れないという場合、地理の知識と組み合わせることで一気に点数を伸ばすことができます。たとえば、「百済」という漢字を一生懸命覚えたと思っても、テストでは百済の国名だけでなく「場所も答えなさい」という問題が出されてしまうことがあります。

 

 

地図をテキストで見るだけでは情報が定着しません。そこでおすすめしたいのが地図の付箋です。『学研ステイフルSTUDY STATIONERY付箋白地図日本』は、少々高価ですが非常に効果的です。書くこと自体も楽しくなりますので、ぜひおすすめします。自分で書いてみることで、百済・新羅・高句麗の位置関係や、白村江の戦いがどこで行われたのかを理解できるでしょう。見るだけでは情報が定着しないのが実情ですので、実際に自分で書いてみて、それをノートやメモチェ(メモリーチェック、6年生用の暗記教材)に貼ることをおすすめします。

 

 

たとえば、壇ノ浦は現在の山口県隠岐は島根県といったように、縄文時代の遺跡としては三内丸山遺跡・岩宿遺跡・大森貝塚の場所、弥生時代の遺跡としては登呂遺跡・吉野ヶ里遺跡の場所などもテキストに載っているはずですので、ぜひチェックしてください。これまでが基本的な5つの方法でした。次回は上級者向けのアドバイスをご紹介し、終わりにしたいと思います。