『雪国』は教科書で習ったと思うけど
「国境の長いトンネルを抜けると、雪国であった………」
で始まることしか覚えていない。
で、読んでみた
小太りの中年男が、妻子を忘れて、温泉地で芸者を買って懇ろになりつつも、その友達の女にも惹かれるという、なんとも羨ましい生々しい話。
ヒロイン駒子の活力が眩しい。
雪国の自然、人々の生活、死屍累々の虫たち………
皆、駒子の生命力と結びついている感じがする。
もう1人のヒロイン葉子も、燃えていずれ消える火のように切実。
主人公はつまらんヤツだけど、とにかく駒子が魅力的で、飽きない。
抒情的で美的だと評判ですが、なかなか面白かった。
でも、川端康成の他の作品を読みたいという気は起きないな。
お次は樋口一葉「たけくらべ」の現代語訳