Vol.903-1/2に続けてご覧ください。
さぬき歴史(観て歩き)フォトレポ-東讃編:15<長尾衝上断層>
<23.長尾衝上断層> <撮影:2015.10.08 and 2017.05.15>
亀鶴公園の南にある台が山の北面に掘削跡の崖がある。この崖面の中ほどに東西方向にはしる地層境界線が見られる。これが長尾断層で、花崗岩が第四期の砂礫層に衝上露頭しており、平地で見ることができる断層として珍しい存在で有る事から、香川県は天然記念物に指定している。
境界線の上部は約2億年前の領家花崗岩であり、下部は30万年前の砂礫層や粘土層である。
この地域の一般的な地層は、花崗岩の基盤上に砂礫層や粘土層が堆積しているが、長尾断層では砂礫層の上に花崗岩が乗かかっている。このように上下が逆に成っているように見えるので逆断層という。
ここ長尾断層では30~40度の低角度で逆転層を構成しているので、特に衝上(しょうじょう)断層と云う。
断層が出来た時の強い側圧で、硬い花崗岩が幅20~30mに渡って著しく破砕され、衝上面に沿って幅1~2mで砂礫状態に変質をしたり砂質粘土化している。
この断層は、東はさぬき市馬篠から、西は高松市香南町由佐の池谷付近まで、東西方向24kmに亘って断続的に続いており、この長尾の地でよく見る事が出来る。
2004年9月の台風により頂上付近から土砂が崩れ落ちて、断層露頭面がよく分からない状態になっている。
<所在地・外観>
▼長尾衝上断層-さぬき市長尾名1633
▼長尾衝上断層-地層の上下が逆転、珍しい断層面
ことでん長尾駅から東へ0.6km進み、県道3号線に出てから南に1.7km行き、県道279号線とのT交点を東に曲がると前方300m先に丘陵が見えてくる。
<概 要><歴史遺産>
その麓の駐車場から、「長尾衝上断層」(県天然)の断層面を見ることができる。
▼長尾衝上断層の現地に着いた、見学者案内板
▼長尾衝上断層-1、説明板
▼長尾衝上断層-2
この崖となっている丘陵を台が山(だいがやま)と呼ぶが、断層見学地の東側に設けられた石段を頂上まで登って行くと、戦国時代に活躍した寒川(さんがわ)氏の居館「池内(いけのうち)城跡」がある。
現在、本丸跡は寒川氏を祀る小社となっている。
▼池内城跡-池内城跡へ向かう、右側に長尾衝上断層が見える
▼池内城跡-145段の石段の上る-1
▼池内城跡-145段の石段の上る-2、城跡に着いた
▼池内城跡-1
▼池内城跡-2
▼池内城跡-3
▼池内城跡-4
<関連遺産>
また、県道を挟んで北側には、長尾の産土神(うぶすながみ)である宇佐神社と亀鶴(きかく)公園がある。サクラの季節、ハナショウブの季節、祭りのときは大勢の人出で賑わう。
▼宇佐神社-1
▼宇佐神社-2
▼亀鶴公園-亀島、宮池1
▼亀鶴公園-桜の馬場、花しょうぶ園
▼亀鶴公園-宮池2
▼亀鶴公園-さくら橋、宮池堤
<文は現地説明板やWebなどより引用した>
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