Vol.895-2/3に続けてご覧ください。
<12.三宝寺> <撮影:2013.08.09 and 2018.11.27>
龍王山法幢院三宝寺(さんぽうじ)は国道377号沿いにある香川県指定天然記念物「三宝寺の菩提樹」が有る。
菩提樹は樹齢175年位で、樹高7m幹周り1.85mで開花は6月中旬に黄褐色の芳香の花が咲く。
香川の保存木「三宝寺のチシャノキ」も有り、イチョウも目立ち、周辺は中山間部で景色の良い所である。
本尊は阿弥陀如来で、寺伝によれば、播磨(現、兵庫県南西部)の赤松則村(あかまつのりむら)(法名:円心えんしん)が阿波板野郡(現、徳島県)を経てこの地に入り、寺を開いたと云う。
<所在地・外観>
▼三宝寺-東かがわ市入野山2152
▼三宝寺-ボダイジュの巨木
水主神社から西方向へ約600m行き、左折して県道132号線に入り、左に大内(おおち)ダムを見ながら1kmほど進み、標高110mの星越(ほしごえ)峠を越える。かつては大きな荷物を背負った商人が通り、今も四国八十八個所霊場結願の大窪寺から奥の院の與田寺への遍路道として利用されている。
▼大内ダム、星越峠のakijii
星越峠を下り切って三差路へ出ると、すぐ西側に浄土真宗本願寺派(西本願寺末)の「三宝寺」がある。
<概 要><歴史遺産>
▼全景、寺号標
▼三宝寺-山門前、地名板と案内板
▼三宝寺-菩提樹の説明板、山門と菩提樹
▼三宝寺-山門から見る境内、本堂1
▼三宝寺-本堂2
▼三宝寺-本堂3
三宝寺の「ボダイジュ」は、1834(天保5)年に下野(しもつけ)(現、栃木県)から来た渡辺太良平が1mほどの苗を寄贈したと伝えられ、6月下旬にはスズランに似た薄黄色の小さな花が咲き、境内に甘い香りが漂う。秋には沢山の実を付け、それで数珠(じゅず)を作る。
▼三宝寺-菩提樹とチャシャノキボダイジュ、菩提樹(香川県指定天然記念物)
▼三宝寺-チャシャノキ(香川県保存木)、キリシタン墓
<関連遺産>
三宝寺から東方向へ約1km行くと、「石清水八幡神社」がある。
元は丹生郷の惣(そう)氏神であった。
▼石清水八幡神社-神社標の前、鳥居
▼石清水八幡神社-県自然の説明板、境内
▼石清水八幡神社-拝殿と本殿、神社額
▼石清水八幡神社-社叢
ツブラジイを優占種とする常緑広葉樹林である社叢は、県の自然記念物に指定されている。
石清水八幡神社から更に東方向へ約1.6kmの所に、真言宗御室派で阿弥陀如来を本尊とする「若王寺(にゃくおうじ)」がある。
▼若王寺-2
▼若王寺-3
若王寺には、大般若経600巻がある。
1402年(応永9)年に書写が完成したもので、2006(平成18)年に悉皆(しっかい)調査が行われ、全貌が明らかになった。
その結果、書写に参加した僧侶は讃岐のみならず越後・若狭・摂津・播磨・阿波・薩摩(現、新潟県・福井県西部・大阪府北部と兵庫県東部・兵庫県南西部・徳島県・鹿児島県西半部)にまで広がっていた事が解った。
山懐に抱かれたような土地で、宗教的情熱の強さに驚かされる。
<文は現地説明板やWebなどより引用した>
▶▶▶▶▶▶ 今報了◀◀◀◀◀◀