Vol.159-3/3 寸言4。<ぶらり気まぐれsketch・1-③:さぬき七福神1/3> | akijii(あきジイ)Walking & Potteringフォト日記

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「凡に中なる、これ非凡なり」(論語)、「何事も自分に始まり、自分に終わる。自分を救う道は自分以外ない」(夏目漱石の言葉)を座右の銘に、我流(感性だけ)の写真を添えて日記を綴る。

Vol.159-2/3に続けてご覧ください。


[詳細版]


<再掲:寸言4>経営が上手く…、デッドライン管理…、必要なスピード…。

(1)自分たちの事業、経営がうまくいっているのかどうか。

まず必要なのは事実認識です。組織というのはすぐには変わりません。

問題を感じながらも、何も変わらない状況が続く。経営の弱い会社の場合、そのままずるずると行ってしまう。そういう会社に共通しているのは、「何がまずいか」について認識がはっきりしていない事です。

最終的に本当に業績が落ちてきて、追い詰められて初めて一生懸命やり出すのが弱い会社であり、成るべくしてなっているのです。


<背景・補足>

▼一方、上手く行っている会社は、いつも適度な危機感があり、それが共有されて働く人みんなが動いている∴

それは「平時の危機感」で、私は「不断の進化の常態化」と言っている。

経営者が普段から、平時の危機感を醸成することに成功していれば、会社は良いサイクルで回る。失敗した会社は、「追い込まれた」という危機感が蔓延して手遅れになってしまいます。

▼正しく現状認識し、的確な対策・戦略を立て、それを行動に移すという、3つのステップをきちんと踏めるかどうかです∴

利益が上がっていたり、成長が続いていたりしたら、一般的には問題があるとは、考えないものです。

どんな優良事業でも、分解していくと、必ず悪い部分や悪い兆候があるはずです。

事業全体でとらえていては分かりません。顧客の地域や業種など、様々な切り口で分解して分析していく。事業全体で見るだけでは決して問題は発見できません1つの事業にこだわっている限り、伸びないステージが来る。それは宿命であって、企業はうまく事業を乗り換えていかないといけない。30年ぐらい前の主役と今の主役とが全く違う会社が伸びているというのは、健全な姿です。

▼大切なのは∴

今あるビジネスが元気なうちに、それが提供し得る相乗効果を生かして、他社よりも早く新しいビジネスを立ち上げることです。


(2)仕事はデットラインで管理

下着メーカー、トリンプ・インターナショナル・ジャパンで、社長を退任するまでの吉越浩一郎の経営を紹介します。

私の仕事術の骨格となっているのは「デットライン(締め切り日のこと)」です。このデットラインを設定しての会議が19期連続して増収増益を達成した大きな要因だったように思います。会議にだらだらと時間ばかり掛かってしまう事がよくありますね。それは、会議で話し合おうとするからです。

そうして会議では結局、結論が出ないこともある。


会議は課題や問題の解決策を話し合う場ではなく、課題や問題に対して「誰が、何を、いつまでにやるか」という、デットラインを決める場なのです。

解決策を考えるのは担当者の仕事。

会議では、それが適切かどうかを判断します。無駄な議論がないので、1つの議題について2分もあれば結論が出ます。もし、担当者の解決策が適当でないと思えたら、その理由と新たなデットラインを提示して再検討させればいい。仕事の優先度を設定しておけば、効率と生産性も上がります。


<背景・補足>

企業が大きくなると、会議が増え意思決定や実行のスピードが遅くなる。

制御機器メーカーのオムロンを興した立石一真さんは「大企業病」と名づけ、創業50年目の1982年頃から、しきりにこの言葉を使い社内に危機感を訴えた。

▼当時は欧米が不況∴

日本も輸出がふるわず設備投資が落ち込んだ。

立石電機といっていたオムロンもあおりを受け、833月期は経常利益が7期ぶりに減る。立石さんは「業績の低迷は景気のせいなのか」自問した。

在庫は減らず、試作品作りも時間がかかる。

社内に目を向け、隠れた問題に気づいたのだろう。

▼現在の日本経済は物価が持続的に下落するデフレに陥り、円高や株安にも見舞われている∴

企業の経営者が業績悪化の理由に使える材料は多い。が、立石流にならえば自らの社内に潜む問題をあぶりだすことこそが先決。大企業病を治そうと立石さんは、事業部長の権限を強め、形がい化していた常務会を廃止した。


(3)経営に必要な3つのスピードは。

小話を紹介しよう。仲のいい2人の男がジャングルの中を旅していた。

そしたら、虎が現れて「さぁ、大変」となったが、1人の男は突然しゃがみ込んで靴紐を結び始めた。もう1人の男が「おまえ何やってんだ、そんな事をしたって虎から逃げられる訳がないだろう」と言ったら、その男は「おまえより速く走ればいいんだ」と答えた。

…という話である。

これだけの話だが、この中には今の経営者に必要な3つのスピードが含まれている

▼まず1つは「問題に気づくスピード」。

「虎より速く逃げる」という問題設定しても無理。が、もう1人の男より速く逃げられればいいということに気づくことである。

2番目は「意思決定のスピード」。

人間だとこの話は非情ということになるが、企業の場合はシビアな決定を素早くやらなければいけない。

3番目は「実行するスピード」である。

意思決定しても、実行に移さなければダメである。この小話では、靴紐を結ぶと言う事になる。


--今報了--