先日、貸しDVDを営んでいるオージーのおっちゃん
について少し触れた。(コチラ からどうぞ)
今日は先週の火曜日に借りたDVDを返しに行く
ついでに新たに何本か借りる事にした。
毎週火曜日はレンタル料が超安い日。
新作は$2(1泊か3泊しか借りれない)
それ以外は$1(1週間借りれる)
時々新作も借りるけど、
やっぱり子供がいるママである私は
「絶対今日見ないといけない。」と思わざるを
得ないプレッシャーが嫌で、
1週間借りれる安いのを何本か借りる。
借りるたびに、
口にはださないけど、DVD屋を営むおっちゃんに
「安いのばっかり借りてごめんやでー。」
と思ってしまう。
今回は4本借りた。(=$4)
カウンターに持っていくと
前回は「2億円でっせー」と言ったおっちゃんが
今日は、
「50ドルでっせー。」
と、前回より破格のディスカウントをしてくれた
ものの、声のトーンはかなり元気がない。
本当は4ドルのものを
4億円下さいではなくて今日は50ドル・・・・。
おっちゃんのいつものオヤジジョークが
今日はジョークではないように聞こえた。
私は取りあえず、愛想笑いして、
$4差し出した。
おっちゃんの様子が違ったので
何か冗談を言い返す事ができなかった。
支払い終わるとおっちゃんが、
「来週の水曜日でこの店を閉めるから。」
と一枚のお知らせの手紙を私にくれた。
紙には
「これからはインターネットにてDVDの配達レンタルをします。」
と書かれてあり、アクセスできるアドレスが載っていた。
もしかすると、
先週の「2億円でっせー。」
と言ってきたのは、
「2億円あればこの店が救えるのに・・・」という願望の現れだった
のかもしれない。と私はとっさに思った。
そして、今日の「50ドルでっせー」
というのは、「客一人あたり$50くらい消費してくれたらなー。」
という気持ちの表れだったのかもしれない。
おっちゃんにとって切実な問題。
「店を閉める」というこの判断を下すまで
かなり悩まれた事だろう・・・。
一方、
客である私にとってもこのDVD屋さんが無くなるのは非常に悲しい。
オーストラリアに移住してからずっとお世話になっていたから。
「不況」
この一言に尽きる。
オーストラリアでビジネスをされている人は
ご存知だと思うが、この国は店舗を借りる時に
家賃が非常、いや、異常に高い。
これだけ不況でも家賃だけはどんどん上がっていく
このオーストラリア。
そりゃ、サーファーズパラダイスの
以前ブランド品が並んでたお店辺りもガラッガラ
空き店舗が多いわけ。
地元の人の集うショッピングセンターがあり、
語学学校のあるサウスポート周辺もしかり。
空き店舗がいかに多いか!
そして、「あれ、新しいお店ができた?」
と思ってもすぐまた「For lease」の看板が出てたり・・・。
きっと皆、
家賃が高すぎる上に安定したProfit(儲け)
が得れないが為に赤字になり、
このような悲しい結果に陥ってしまうのであろう。
話は大きくそれてしまったけど、
DVD屋のおっちゃんには
「安い火曜日ばかりに行ってごめんね・・・」
と客として少々責任を感じてしまわずにはいられない。