おっちゃん、ごめん・・・。 | ゴールドコースト生活+子育て日記

ゴールドコースト生活+子育て日記

オーストラリアに在住9年目。
オージー旦那と5歳の息子との生活や文化の違いをはじめ、
その他もろもろについて語ります。

先日、貸しDVDを営んでいるオージーのおっちゃん

について少し触れた。(コチラ からどうぞ)




今日は先週の火曜日に借りたDVDを返しに行く

ついでに新たに何本か借りる事にした。




毎週火曜日はレンタル料が超安い日。




新作は$2(1泊か3泊しか借りれない)

それ以外は$1(1週間借りれる)




時々新作も借りるけど、

やっぱり子供がいるママである私は

「絶対今日見ないといけない。」と思わざるを

得ないプレッシャーが嫌で、

1週間借りれる安いのを何本か借りる。




借りるたびに、

口にはださないけど、DVD屋を営むおっちゃんに

「安いのばっかり借りてごめんやでー。」

と思ってしまう。




今回は4本借りた。(=$4)




カウンターに持っていくと

前回は「2億円でっせー」と言ったおっちゃんが

今日は、




「50ドルでっせー。」





と、前回より破格のディスカウントをしてくれた

ものの、声のトーンはかなり元気がない。





本当は4ドルのものを

4億円下さいではなくて今日は50ドル・・・・。





おっちゃんのいつものオヤジジョークが

今日はジョークではないように聞こえた。





私は取りあえず、愛想笑いして、

$4差し出した。

おっちゃんの様子が違ったので

何か冗談を言い返す事ができなかった。




支払い終わるとおっちゃんが、

「来週の水曜日でこの店を閉めるから。」

と一枚のお知らせの手紙を私にくれた。




紙には

「これからはインターネットにてDVDの配達レンタルをします。」

と書かれてあり、アクセスできるアドレスが載っていた。





もしかすると、

先週の「2億円でっせー。」

と言ってきたのは、

「2億円あればこの店が救えるのに・・・」という願望の現れだった

のかもしれない。と私はとっさに思った。





そして、今日の「50ドルでっせー」

というのは、「客一人あたり$50くらい消費してくれたらなー。」

という気持ちの表れだったのかもしれない。





おっちゃんにとって切実な問題。

「店を閉める」というこの判断を下すまで

かなり悩まれた事だろう・・・。





一方、

客である私にとってもこのDVD屋さんが無くなるのは非常に悲しい。

オーストラリアに移住してからずっとお世話になっていたから。






「不況」





この一言に尽きる。





オーストラリアでビジネスをされている人は

ご存知だと思うが、この国は店舗を借りる時に

家賃が非常、いや、異常に高い。




これだけ不況でも家賃だけはどんどん上がっていく

このオーストラリア。





そりゃ、サーファーズパラダイスの

以前ブランド品が並んでたお店辺りもガラッガラ

空き店舗が多いわけ。




地元の人の集うショッピングセンターがあり、

語学学校のあるサウスポート周辺もしかり。

空き店舗がいかに多いか!




そして、「あれ、新しいお店ができた?」

と思ってもすぐまた「For lease」の看板が出てたり・・・。




きっと皆、

家賃が高すぎる上に安定したProfit(儲け)

が得れないが為に赤字になり、

このような悲しい結果に陥ってしまうのであろう。




話は大きくそれてしまったけど、




DVD屋のおっちゃんには

「安い火曜日ばかりに行ってごめんね・・・」

と客として少々責任を感じてしまわずにはいられない。