2024年2月 岡山県 小田郡矢掛町 堂山石鎚神社 | 旅する石鎚信仰者

旅する石鎚信仰者

やはり石鎚山は素晴らしい。

岡山県小田郡矢掛町小田に石鎚神社が祭られている。

ここの事は矢掛町史民俗編に次のように記されている「(3)小田堂山の山頂」と記され

288頁には「(3)の小田堂山山頂の石鎚社は日置谷の寺尾六次郎(天保六年生~大正

六年死)によって安政年間に堂山に勧請されたと伝えられている。寺尾六次郎がニ十

歳前後のころである。小田堂山の石鎚社は現在、山麓の小田地区ニ一軒、羽賀地区

六軒計ニ十七軒で祭られている。旧暦六月一日が祭日であり、この日にはオセッタイ

なども行われている。この小田堂山の石鎚社の祭りの当番帳が、寺尾喜久夫宅に保

管してあり、その当番帳にみえるいちばん古い年月日は、慶応四年辰五月ニ八日とな

っている。」と記されている。

この矢掛町民俗編には七ヶ所の石鎚社が記されているが、この堂山の石鎚社だけ

が全く場所の特定ができなかった所である、そして今回は小田地区にある小田寺の

御住職からこの石鎚神社の情報を得る事が出来たのが発見につながった。

現在では堂山と言う地名は消え去っているが小田寺の御住職によると、この小田寺

の裏山が堂山と言われる所で、堂山山頂にあった石鎚神社は現在、山から下ろされ

堂山の中腹に鎮座していた、石鎚神社内には平成五年七月落成の板が残っていて

近年再建された事が分かる、祭壇には立派で歴史を感じる不動明王に役行者像が

祭られ山頂に祭られていた時の像がそのまま祭られている、また古い大型のお札に

「明治廿六年・石鎚神社参拾六度萬行・寺尾六次郎」の名が記され、別のお札には

「奉修大峯大護摩供祈」とあり、古くは大峰修験道も存在していたようである。

この堂山の石鎚神社、古くはこの辺りではかなりの規模で発展しこの地域で石鎚信仰

が浸透していた証である、何より現在も定期的にお祭りが行われている様であり、小

田地区の石鎚山として引き継がれている、「やはり石鎚信仰はすばらしい」と思う石鎚

神社である。

 

 

 

 

 

 

堂山の石鎚神社

 

ここが堂山の石鎚神社

 

建物はまだ新しく綺麗に管理されている

 

注連縄も新しく頻繁に掃除されている様子

 

正面に「石」の印

 

瓦にも「石」の印

 

御扉を開けてみると立派な不動明王に役行者

 

役行者の左後ろにある板には

「明治廿六年・石鎚神社参拾六度萬行・寺尾六次郎」

 

不動明王は特に立派である

 

右に「石鎚神社再建費」とある

 

左は「石鎚神社落成式 平成五年七月十八日」

 

「棟上 平成五年五月ニ十八日」

 

石鎚神社再建寄附者芳名

「やはりこの地域の石鎚信仰はすばらしい」

m( _  _ )m

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旅する石鎚信仰者