/畑から摘まんで刻む紫蘇っ葉の昼は清涼手取り索麺

/初物を並べて夜の宴かな

/採れ過ぎて胡瓜の手柄真っ青に妻なるひとの俎板の音

/新ジャガの鍋に溶けゐるほろほろと

ジャガイモの葉っぱに枯れが入って、

さあいよいよジャガイモ掘りです。

甲府はまた35℃の予報、芋掘りは飯メの仕事になります。

転がり出る、まろび出る、

ポンムデテール=地の林檎とはよく云いました。

アンデスでも、欧州でもみんなこれで命をつないできたんですね。

カンカン照りになって来ましたよ~。

掘り出した芋は少し日に当てた方がいいとのこと。

夕方、一輪車で妻と回収です。

 

倉石智證

帰郷。

甲府35℃

/ばーさんに一陣の風茫と吹くここは何処だと訊くは哀しも

/ばーさんに我が家と云っても分からない

デイから帰り庭に留まりて

/ひとん家(ち)のアガパンサスに後ろ髪

/駐禁を拝み倒して汗一斗

車から離れて3、4分。

緑の縦じまのシャツのおねーさんがまさに切符を切る瞬間。

なんとか見逃してもらいました(笑)。

/蛞蝓(なめくじ)の舌で喩(さとす)の字のごとし

/蛞蝓は我慢しきれず家を脱ぎ

/家に在りてビールの時間を待ちにけり

/のけぞって恭しくも竹の皮

/鰹漁高知に出掛け藁で喰ふ

/ケンちゃんは洗車をしてる夏してる

/末広にぎょうさん芥や夏苦し

新宿、昼間の末広亭の前の路地は芥だらけ。

けふは35℃

/人でなしロクデナシとも汗みずく

/桔梗の帰り来たれば紫に

出掛ける時は苞のままでしたが、

すっかり紫色に花披いてくれて。

 

倉石智證

梅雨入り。

上京「生存確認」(笑)。

/梅捥ぐや梅の眠りをだれ知るやな

/気が付けば畑に色付く李かな

/早生早生と云ふなよ隣近所かな

/かーさんに胡瓜両手に余りある

/ホッピーのだんだん濃くなるカランコロン

氷の音やグラスの汗や

/ジャガイモの小芋炊かれて揚げられて

/新宿や梅雨入り宣言選挙カー

/筋目よく背を真直ぐに花菖蒲

/桔梗の今か未だかと苞を立て

/紫陽花や其の色としも朝に夕に

/暑苦し眠りを覚ますシロヒトリ

/サツキ咲く垣の端手にまろび出て

 

倉石智證