御巣鷹山───

毎日が日々に忌日だね。

お盆が近づいて来ると周りは

なんだか死者の気配で一杯になる。

/新盆や座敷に飾る盆提灯

/雲立ちぬ御坂山系雨過ぎぬ

/リハビリや梯子から落ち空を見む

カミさんの従兄弟が梯子から落っこちた。

2か月も入院したらしい。

今はキビシイリハビリの最中。

急に気力も落ちて来た、と嘆く。

/涼しさやトマトバジルを召しませう

/忌日かなまた新盆と蘇る御巣鷹山に礼深くする

/なんにでも葛藤があり海鞘海鼠(ホヤナマコ)

/宙飛びぬ青春賛歌ベイスボウル

/昼餉には窓開けて夏、ホットケイク

/湧いて来るとんぼう台風の跡で

/風過ぐやキの字キの字のトンボかな

/虫の音のはや鳴きにけるお盆まへ

今年はなんだか早くないですか。

 

倉石智證

西瓜採り亭主の好きな赤烏帽子(笑)

娘は仙丈ケ岳へ、

息子は九十九里へバイクツーリング。

お盆が来ます。

/白ユリをてっぱう百合と呼び直す

/ヤブランの庭の端なる如才なさ

/なかなかに紅の色なる百日紅

/ベリーAの引き取り手無く棚下に

お隣の畑の大野さんのベリーAは農協でも引き取らないような話に。

/日傘から抜けて子供の駆けて来る

/巨峰熟れるカラス教える妻慌てる

/葡萄熟れて畑に不穏のカラスかな

/とーちゃんの西瓜亭主の赤烏帽子

お盆御座れに間に合いもする

/大西瓜天下取りたる気分にもお盆ごザレに間に合いもする

/畑にはまだがんばって南瓜かな

/冷房着着て涼風の襟元に

/台風来四角四面を吹き飛ばす

/鳴き熄むで落ちるものあり蛻かな

/藤蔓のおいでおいでの風の中

/ネコジャラシお笑いばかりの世の中に

/カストロやゲバラなつかしキューバはも

トランプ苛め石油枯渇す

▲大規模停電の常態化。

路線バス、ゴミ収集などの公共サービスは相次いでストップ。

ジェノサイド的封鎖。

弱いもの苛め、意地悪をしてなにが面白いんだろうね。

/登山道夏めく仙丈ケ岳へと

/短夜や朝未だきから九十九里いそげいそげ台風来るぞ

 

倉石智證

神明の花火。

長崎忌。

事故渋滞。

/翳映すタンクローリー不穏かな事故渋滞や談合坂に

/朝顔の朝一発の目覚めかな

/魘(うな)されて夜に目覚める草の夢

/風模様ゆれて式部の秋兆す

/愛嬌や茄子のへそ出すをもしろさ

/烏賊刺しやエンペラの色海の色

/盆花や風に倒れし百日草

/昆布買うや北海道に出張す

娘は北海道への出張のついでとて。

/雲の峰いくつ崩れて原爆忌

/索麺の野菜仕立てになりにけり

/靴脱いで靴下脱いで跣かな

/遠花火家々の屋根シルエット

/神明の花火障子をふるはせて

/真っ赤だね凌霄花長崎忌

/怪しみて西瓜を叩く畑巡り

相変わらず西瓜な日々。