どこやらに、重苦しい刈り払い機の声を聞く

夏草の生い茂るよ

畑中から石垣の隙間へと

蔓草の枝垂れ上がり

百の眸ではなく千の眸の

万の眸が地平まで追いすがりゆく

シーシュポスの神話

われわれは罰せられたものとして野末の端に

初めから負け戦だったのだよ

ほらごらん、草の剣

荊棘(けいきょく)はいともたやすくわたしを傷つける

血が新たに滲みゆく

まるで灼け付く戀のやうにひどく

それをもて曇天に差し出す

重苦しい刈り払い機の音ヨ

それにしても少しは捗ったのかね

夏草の忍び笑ひ

 

 

/蝉墜ちて雲はそれを見ていたとも

/蝉墜ちていまマツリゴトはじまりぬ

/蝉墜ちて謝りたきこと無きにしも

/朝顔の伸びたきまでに空に伸び

/ぶら下がるゴーヤは素知らぬ顔をして

/蔓仕舞ひ藪に見つけし西瓜の兒

/デイ送る行ってらっしゃいと門に夏の朝

 

倉石智證

水打って───

/夕凪や酷暑を畑に残ししまゝ

/西瓜腹寝所からトイレ4回目

/生業や昨日続きの躰かな

/抱き枕竹夫人ほど冷えもなく

/息止めてワッと鳴き出す蝉時雨

/滴りや滝、汗、酒のそんなこと

/滴りや横綱相撲呼気を吐く

/白壁に影一つ無き酷暑かな

/水の輪に妻のゐるなり水打って

/水打って妻はしゃぎ出す幼顔

/水打って簾にすだれる水の玉

/けふもまた西瓜頭を叩き見る

/落花生の地に根を下ろす不思議かな

/索麺にエジプトの菜モロヘイヤ

/迷い蟹芝生にをりて甲羅かな

/水打って神楽坂下石畳

/夏野菜天ぷらにせり花茗荷

バイデン7/25

「我々がいま下す決断が、米国と世界の今後何十年もの運命を決める」

ほかのsnsでは

「(共和党エリート層)バランスシートと株価に忠実な人々」

 

倉石智證

やがて薄暮が訪れ

酷暑はそのままに

空は気が付けば夕焼け色に

夕暮れの時はよいとき

でもこんなお空は真っ赤っか

だから夕焼けの色はさみし色

きっと世界にいろんなことがあり過ぎるから

もう二度ともとの形には戻せないから、

張り裂けさうで

一息に赤く染まって

ふる里の山の空に

どんどんどんとお空を叩く

ちょっと前まではカイトが空を舞って

鴉や災厄が寄って来るなと

お空には多くのことがあって

全部がうまくゆくわけではないから

ブンブンブンと音を立てて

しくじって

凧が果樹園の空を飛ぶ

千個の葡萄が一斉に黒ずんで

凧が空に笑ふ

きっとうまくいかないこともあって

さうだね、悲し色の夕焼け

 

倉石智證