「里古りて柿の木持たぬ家も無し」(芭蕉)

/柿の木に鵯躁ぎ出す柿ドロボー

/俤や眠りを覚ます不如帰

/砧雨どこからて云ふどこまでて云ふ

/無花果の実のうじゃけしをそのまゝに

/鋏研ぐ凩かなと水鏡

/甲州は葡萄で暮らす盆地かな

/松手入れ矯めつ眇めつ松の下

/盆地冷えて取り残されし葡萄かな

/蔓滅びて畑に仕舞の胡瓜かな

/剽げ見る我の帽子に飛ぶトンボ

/ヒコバエの田圃に鷺の一つ脚

/Elelction 近づいて来る米国の Dodgers よりも胸騒ぎする

/湯気ほかりお指きれいに衣被

/灯籠の石に寄り来る寒さかな

/石蕗咲いて忘れしことを思ひ出す

/石蕗咲いて石灯籠まであと一歩

 

倉石智證

デイの日の一日───

/庭師ありて帽に紅葉の簪(かざし)かな

/熟し食ぶばばは歯抜けや生身魂

朝(あした)、家を出て、夕べ家に帰る。

ばばをデイに送り、妻には取り急ぎ大洗濯。ばばには皇帝ダリアが花芽を付けたのも、石蕗蕗が黄の花に咲いたのも、百日草が不思議な蕊をこさえたのも、末期の秋明菊の傾り咲くのも知らない。

秋晴れや、亭主はまた揚としてまた高処に上がり、櫛比せる村屋を眼下に眺めやる。何度でも「気を付けてね」と妻の呼ばわる声、こんな秋の日のよく晴れた日には遠くの工事のシャベルカーの音や、辻角のタチンボの声などもよく聞こえてくる。幾度か庭に往来して、やがて縁先の日だまりにティータイムとなる。

亭主の好きな赤烏帽子、ご存じないのはオヤジだけだ。お帽子に紅葉の簪が付いていた。秋の日は刻々と過ぎていって、有線が子供たちに早や家に帰るやうに急き立てるころ、タタカイスンデ日が暮れて、テールランプも鮮やかにばばがデイから帰って来る。

ばばにはばばの日がながあって、でも花のことも松のことも、大洗濯のこともばばには永遠に知らないことだった。

 

倉石智證

 

アメリカ大統領選。

Kamala Fire !

政治ってつまんない。

「イスラエルに武器を送らない」って云へばいいだけなのに。

Kamala Harris。Bidenに気を遣う。

さうすれば若者、アラブ系の票に結びつく。

さらに「イランと仲良くする」、って云へばいいんだ。

イランをロシアから切り離し、その上石油が安くなる。

石油価格が安くなればロシアは国家収入が減る。

アメリカ自体石油の海に浮いてゐるやうな国だ。

ガソリンが安くなれば庶民経済には大変な支援、援助になる。

さつま芋掘り。

松手入れ。

「里古(さとふ)りて柿の木持たぬ家もなし」(芭蕉)

/座敷にも松葉持て来る松手入れ

/芋掘って予報通りの雨になり

/柿落ち葉やがて雨降る濡れ落葉

/灯籠の苔むす際に石蕗の花

/百日草剪り採り待つわ厨辺に

/色変へぬチョイト松には段づくり

/段づくりどや顔にせり松手入れ

/ばーさんは木偶(でく) 床からよいこらしょ

眠りしままに床にずり落ち

/母娘して唄ふしずかな『里の秋』軒打つ雨のたれも知らずに

/翠蛙雨を待つをの傘要らず

/甲州はほうとうばかり南瓜かな

自前のカボチャ。

 

倉石智證