名匠小津監督&木下監督の墓所を訪ねる! | 生涯学生気分

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彼岸の25日、北鎌倉にある名刹円覚寺に往年の日本映画界を代表する小津安二郎監督と木下恵介監督のお二人の巨匠の墓所を参詣してきました。今回が初めてです

小津安二郎監督は北鎌倉に長年居住し映画でも北鎌倉を舞台にすることもありお墓が円覚寺にあるのは不思議でもなんでもないのですが、木下恵介監督のお墓が円覚寺に、それも通路一本を隔てたすぐ近くに小津監督のお墓にあたかも向かい合うように立っているのには驚きました。同じ松竹大船映画の巨匠ですが御両所が特に親しかったという話も聞きませんしね。因みに木下監督は小津監督より9つ歳下。小津監督の享年は60歳。木下監督の享年は86歳。

小津監督の墓標は「無」と大書してありモダンな感じですが、木下監督のお墓はごくありふれた地味な墓標で対照的です。何よりも小津監督の方が数々のお酒が供えてあり多くの参詣者で賑わっている感じがしました。実は私も小津フアンで監督のお墓の場所をネットで調べ、結果的に木下監督のお墓を知った次第なんですね。

考えて見れば、私が小学、中学時代に映画鑑賞の時間に先生に連れられて行った映画館で感激した映画は木下監督の映画が多かった。「二十四の瞳」「野菊のごとき君なりき」「喜びも悲しみも幾年月」とか、瞼に焼きついていますね。
小津安二郎監督の映画は海外での小津ブームの影響を受けて、大人になってテレビでじっくり見て好きになったものが多いかも知れませんね。

とかく日本では外国で評判になったものが国内で注目されるという傾向がありますが、木下監督の映画はもっと評価されていいと思いますね。なにせ「二十四の瞳」の方が当時は黒澤映画の「七人の侍」より、人気があったのですから。
実は、このたびの墓参りでも小津監督のお墓の前で中年の外国人夫妻が感慨深そうに佇んでいましたが、木下恵介監督のことを話したのですが知らなかったですな。
ともかく円覚寺参詣の折にはかならず両巨匠のお墓を御参りしたいと思っています。

名匠の墓所を詣でし秋日和
木の下に野菊咲きけり円覚寺