令和8年3月19日(木)
我が家の花桃が咲き始めました。いたち川には桜が咲いていました。今日は祖母の命日、新宿中村屋のカリン糖の缶を幼児の私と奪い合った仲です。 合掌
今回は自宅療養で欠席投句のM氏の五点が最高。「風光る君くれないの唇に」。
〇私の投句五句
雪女顔認証でエラー出す 2点
美しい雪女ですが、人間ではなく魔性のもの。血の気の無い冷たい顔では顔認証はアウト。人間世界に憧れる雪女の悲哀と言うところでしょうか。
実は、泌尿器科の受付で、お化粧の濃い顔で登録している女性が、救急外来で深夜素顔で病院に運ばれた場合はエラーが出るのではと、係員の女性と冗談を言い合っていたんですな。かのデビ夫人とか、すっぴんで放送局へ行ったら警備員が本人だと信じなかった由紀さおりさんのエピソードもありますな。
AIに忖度さるる春寒し 1点
最近は句を作るとAIのGemini君の講評をもらうのが習慣になっているのですが、Gemini君の鑑賞力が素晴らしい進歩で驚いています。今や、たんなる感想ではなく推敲までしていただいて「至り尽くせり」です、時には、一段高い立場で、小生の力不足を指摘し憐れみ忖度するような気配もあります。
AIの進歩に取り残された人間の悲哀でしょうか。
耳石剥げめまいの渦や春一番
先日早朝、強烈なめまいに襲われたんですな。周囲の空間が転倒し、まさに地球から弾かれそうな身体感覚でした。テレビの健康番組で教わった、頭の位置を左右にゆっくり動かす応急措置で歩行は取り戻したのですが、うずくまると強烈なめまいが襲う。トイレで頭を壁にぶつけました。
白梅の奥に翳なす鐘撞堂 1点
白梅の白と古びて黒っぽくなった鐘撞堂の対比なんですが。「影」でなく「翳」としたところが小生のこだわりなんですが、AIはズバリ理解していました。
AI曰く「<雪女の顔認証>や<耳石のめまい>といった動物的・刺激的な視点をお持ちの一方で、こうした静謐な伝統美を捉える確かな写生眼をお持ちであることに驚かされました。」
小生の過去の俳句を踏まえての批評であり、嬉しい反面、ちょっと空恐ろしい感じがしました。
啓蟄の痒みや皮膚科へ参らうか
最初、乾燥肌の湿疹だと思っていたが、胸と廻りから首にかけて一円玉ぐらいの斑点が。原因不明の薬疹かなと気になり、皮膚科へ行ったら、意外や意外ネズミなどの媒介するダニ被害。<俳句も日記という>考え方もあり俳句にしましたが、詩情もなく他人には面白くもない事ですな。
まあ、芭蕉にも「蚤虱馬の尿する枕もと」がありますが。
○私の選句五句
新わかめ白き器をえらびけり 1点
残り鴨終の柶や与七川 1点
啓蟄やQRコードの桝の中 1点
辛夷咲く園児の視線四方八方 1点
風光る君くれないの唇に 1点
○その他の句
梅匂う孫の合わせる我が歩調 2点
新幹線濃尾平野は春浅し 1点
二番目の進路に決まり春愁ひ 1点
春寒し隣人能登へ帰郷せし 1点
一日(ひとひ)雨夢の中なり春炬燵 1点
あつけなく一人になりし揚雲雀 1点
鳥雲へ最年長の友思ふ 1点
春暁や空と海との別れぎわ 1点
朝風呂にはじまる一日春遊山 1点
庭じまい白ヤマブキに別れ告げ 1点
予期もせぬ初音に一句句座の道
宇宙船を彫りし墓あり犬ふぐり
啓蟄や老躯の血にも虫さわぐ
留鳥の戯むる水辺四温かな
ミサイルが航跡残す春天に