上の梵字は私、隆健の筆による、サンスクリット語・般若心経からの一文字です。
ブログを途中からお読み頂いた方々の為に、過去のブログを、改めてご案内させて頂いております。なお、私のつぶやきは実生活には何の役にも立ちません。謝謝。
つぶやきを進めましょう。
『大日経』の真なる役目 。
梵字『あ』字の観法は『地―水―火―風―空』の五大を自心の一点に収束します。
その後、感じ取った一点を逆に広げて『仏陀（ぶっだ）』の世界を描き出します。
この場合は『空―風―火―水―地』を逆順していくことになります。
これは大乗仏教の世界『色即是空 空即是色』を観法・実践することになります。
『色即是空』＝『地―水―火―風―空』
『空即是色』＝『空―風―火―水―地』
〔『色即是空 空即是色』は誰もが知る大乗仏教の基本思想です〕
大乗仏教の世界に『涅槃』に至る教えの実践・観法が密教経典：『大日経』により導入されました（＝梵字『あ』字の観法）。
『地―水―火―風―空』から『空―風―火―水―地』への観法です。
これが梵字『あ』字の観法です。
結果、日本大乗仏教の全宗派が『密教』の世界に融合していきました。
『大日経』の真なる役目は、まさに「大乗仏教と密教との融合」にあったのです。
やがて密教は後から登場した『金剛頂経』＝金剛界マンダラへと移行していきます。
それは『空―風―火―水―地』だけの純粋観法です。
『大日経』は『地―水―火―風―空』と『空―風―火―水―地』の二つ同時観法
『金剛頂経』は『空―風―火―水―地』一本槍の観法
『大日経』は生み出されたものを否定・否定することから（＝『地―水―火―風―空』）、生み出すもの（『空―風―火―水―地』）にたどり着いたことを教える方程式経典でした。
『金剛頂経』は最初から『生み出す世界（地）』を説く経典であり、その根底にある目的思想は「生み出す世界が生み出したもの」＝『生み出された世界（五大）』の容認・肯定です。
つまり、その方程式『空―風―火―水―地』だけの世界です。
そしてこの『金剛頂経』の実践・観法は以降、『自心のこころ』だけを対象に『瞑想』して行くことになります。