王様の耳は驢馬の耳 | 王様の耳はロバの耳

王様の耳はロバの耳

普段口には、しないで
済んでいることを
こっそりと、呟いて…

人は、誰もが
愚かしくも、
あまりにも、簡単に

与えられ具えていた、
徳や尊厳を自ら失くし
迷ってしまうことを
私が忘れぬ為に書く
普段は口にしないこと。


幸せを感じたり
楽をしているように
感じる時には

次に苦痛が
待ち構えているように
感じる。

苦痛が
生じる時は何時も
待ち構えていた苦痛とは
違うところから
苦痛が齎され

衝撃から
心身の奥まで深く
痛みが生じ
 
直ぐには、
次に、幸せが
待ち構えている。と
思うことすら
儘ならない。

傷つき苦しむ最中に
挫折して
この世界を悲嘆し
他者を羨み怨み
 
怨めしい
憎らしい。と
まじないの呪文を
声に出し、

亡者の世界へと
生者への道を踏み外し
闇落ちし

悲痛、怨憎
納めきれずに
迷い、葛藤、苦悩を
し続ける。

傷ついても
苦しくても
生きなければと
立ち直ろうと
努力してやっと

次に、幸せが
待ち構えている。と
苦痛に苛まれている
自分に言い聞かせることが
出来るようになる。

まじない(言霊)は
暗示のように
よく効いて

一日、一日、
人として、
生きる努力を
丁寧に、重ねさせて
貰えているうちに

今の自分の在り方を
肯定し、
自身に祝福を与え

塞翁が馬を
知っているだけではなく
理解することが適う。

それでも
苦痛は、いつも
隙を突くように

これも必然なのだろう

待ち構えているところとは
違うところから
生じるもの程、

心身の奥底
土台を揺るがす程の
衝撃、苦痛を
齎してくる。

塞翁のように
常に調え
直ぐに納め
一日、一日、丁寧に
努めあげれるように
なるまで

荒波に揉まれ
翻弄され
左右され
迷い葛藤
飢え渇き苦悩を
繰り返し

折角、人として
生まれることが
出来たのに

たった一度の人生で
成仏すること適わず

平常心を欠いては
隙を突かれ
欲望、我欲、邪念に
呑まれ

人としての人生を
まっとう出来ずに

理解、得心
得れぬまま
自分だけ、

このままの状態でも
掬い上げるように
救ってくれたって
いいじゃないか

怨めしい
憎らしい

人として
生きようとする
鍛錬を疎かに

闇落ちし
亡者への道へと
足を踏み入れる者は
現れる。

してはいけない。
禁を戒めを
自分勝手に
幾つも、怠れば

せわしなく
荒波に揉まれ
翻弄され
左右され
迷い、葛藤、苦悩
渇望、

今の自分に
足りること適わずに

今の自分の在り方が
忍び寄る何かに
脅かされるようで
肯定しきれず
受け止めきれず

凪ぐことのない
苦痛の多い
生涯を送ることに
成るのだろう。

塞翁が馬

あるところに
おじいさんが
住んでいました。

あるとき
おじいさんが
飼っていた馬が
逃げだしました。

近所の人々は憐れみ
同情しましたが、

おじいさんは
『このことが
 幸運を呼ぶかも…』
と言いました。

暫くすると、
逃げ出した筈の馬が
別の馬を連れて
帰ってきました。

近所の人々は
祝福しましたが、

おじいさんは
『このことで不幸が
 もたらされるかも…』
と言いました。

暫くすると
おじいさんの息子が
その馬に乗り、
足の骨を折る
大怪我をしました。

近所の人々は憐れみ、
同情しましたが、
 
おじいさんは、また
『このことが 
 幸運を呼ぶかも…』
と言いました。

暫くすると
戦が生じました。

若者達は皆、
戦争に駆り出され、

駆り出された
10人のうち9人が
戦で亡くなりました。

おじいさんの息子は
足の怪我のおかげで
戦に駆り出されず、
命を落とさずに済みました。