王様の耳は驢馬の耳 | 王様の耳はロバの耳

王様の耳はロバの耳

普段口には、しないで
済んでいることを
こっそりと、呟いて…

人は、誰もが
愚かしくも、
あまりにも、簡単に

与えられ具えていた、
徳や尊厳を自ら失くし
迷ってしまうことを
私が忘れぬ為に書く
普段は口にしないこと。


人生の中で
揉め事に頻繁に
出会うと云う人の

言い分だけを
聞いていると、

優しい人のように
聞こえるけれども

其の人の
常日頃の言動の
一部始終を観ていると

揉め事を
起こす側の人だと
知れてくる。

耳を貸し
同情共感感じて
声をかけてやる前に

あと一歩
同情共感感じた
貴方の気持ちに流されず

貴方の目で其の人を
見守り知ってゆけたなら

ソコには、
侘びしく寂しく
孤独な心細さを
抱えながら足掻く

人の実相が
見て取れて

貴方は同情共感
感じながらも
心、胸を
締め付けられる想いに
声も出ず

痛みを一人背負い
堪えるように
忍び耐えては目を瞑り

人の憐れを
噛み締めて

自らが一人
何かを代わりに
背負うように

一人、目を伏せ
ソコを後にし
歩き出してゆくのだろう。

揉め事に
よく出会うと云う人の
言い分に

ソコだよ。ソコ。
その言い分。

その捉え方が
揉め事の原因だよ。と

常軌を逸する在り方を
指し示す
優し過ぎる人よりも

誰しもが、
そうしたありようの時も
あらんと、

形振り構わぬ
あられもない
振る舞い言動に
目を瞑り

観なかったことに
してくれる
人の心に寄り添う者は
とても
たくさんこの世に居る。

そうした、存在に
甘えるように
自らまでもが、

常軌を逸し
形振り構わぬ
あられもない
振る舞いをした
己自身の業を

なかったことに
己から、
してしまう者は

人に甘えた狡い人。

その在り方は
他者に悲痛を伴わし

痛みに臥せった者を
組み敷いて
組体操の頂点にでも
立っているかのようで

とても不安定で
その在り方
そのモノが
その当人の安寧を
欠いているように映る。

誰もが、
虚しく、痛ましく
侘びしく、寂しい
悲痛な痛みを伴って

一人一人
各々が
それを一人、今
堪え背負っていられることの
有り難みを知ってゆく。

他者を成長させるため
わざと、そのような
形振り構わぬ
あられもない
振る舞いに
及んでくれたモノとされては
その体面を調えられる。

だけれども
揉め事に
よく出会うと云う人は

ソコでまた
形振り構わず
あられもない
振る舞いに及び

自分は
そんなつもりでは
なかった。と
自白する。

自らが、支障な心がけで
振る舞ったのではない。と
汚れた己の欲を
自白しながら

自分が、ソコで
形振り構わず
あられもない
振る舞いをして
汚れた自分を晒したことを
責任転嫁してまで

この世界に
汚れた己を誇示して見せて

自分は悪くないんだ。と
揉め事が不意に生じて
傷ついた己の心情を語り出す。

他者の痛みを
黙し背負うことが
出来る筈の人間でも

自分の痛みを
黙し背負うことが
心細く不安を
覚えてしまう程

常軌を外れた
形振り構わぬ
あられもない
振る舞いを
安易安置不用意に
重ねてしまった者のようで

辛さは一緒だよ。と
手を引こうとする者が
現れても

他者の差し出すモノを
否定しては
形振り構わず
あられもない
汚れた己のあり様を
自らこの世に誇示し

何故に、どうして
自分ばかりが
揉め事に出会うのか?と

誰に訊ねるでもなく
独りごちては
ソコに浸り続ける。

自らが人生には
揉め事が多い。と
自ら口にする者は

揉め事が多い人生に
自ら浸り続けている。

常軌に生きる者は
この世にて
どのような騒動に
出会っても

自らの人生に
揉め事が多いなんて
言いはしない。

この世で
自らが出会う
どのような出来事も

誰もが
経験しているようなこと。と
捉え、慢心することもない。

業が深く、我が強く
不器用に、不自由に
誇示し、主張し
自らを汚し貶め

形振り構わず
あられもない
振る舞いに及び
雁字搦めに成りながら
足掻き生きる者が在る。

常軌を
逸する真似をして
そんな怠惰であった
己の罪に追われるように
抗うように
生きるより

背負う荷の重さは
皆、同じ。と
その痛みを
一人背負って
今を一人生きれるように

いつか、気付けば
成っているモノだろう。

その時に、
そのように
今、痛みを一人背負い
生きれるように
なっている自分を以て

自らが今生にて
深めてしまった
人世の罪から解放されるには

自らが、今生の
己の業に罪をも全て
背負えることモノであることが
自分を救う術と

誰もが知ること
適うのだろう。

そうして己が罪を
認めることが
出来るモノと

形振り構わず
あられもない
振る舞いで
汚れる己を誇示するモノと

人の道は又、
分かれてゆくのだろう。