スズメバチ33 | 法友(とも)へ

法友(とも)へ

ブログの説明を入力します。

スズメバチは見境なく攻撃を仕掛けるわけではなく、攻撃を仕掛けるのは敵が巣に近づいた場合だけである。


しかも、いきなり攻撃したりはしない。


攻撃を仕掛ける前には、必ず警告をする。


「ここから先は侵入禁止です。お帰りください。」


と、言っているのだ。



「お帰りにならないのであれば、攻撃を仕掛けますよ。」


と言っているにも関わらず、巣に近づくから刺されるのであって、スズメバチから見れば攻撃は正当な手段である。


まあ、スズメバチが声をあげても、その声は小さすぎて人間には聞こえないのだが。



では、スズメバチはそんなにまでして、一体何を守っているのだろうか。


それは女王蜂である。


巣を守るのは、巣の中に女王蜂がいるからである。


したがって、女王蜂が無事なら、巣を捨てるという選択肢もあるのだ。



ハチクマには、自分たちの攻撃が全く通用しない事を理解したスズメバチたちは、攻撃以外の女王蜂を守る方法を選択する。


このあたりは、人間のようにあれこれ迷ったりはしない。


攻撃するか、逃げるか、どちらかしかない。


本能は、勝ち目のない戦いを、いつまでも続ける事を選択しない。



そしてスズメバチたちは一斉に逃げ出し始める。


逃げるという選択をした瞬間から、目の前に敵がいても一切攻撃をしなくなるのだ。


次々に逃げ出すスズメバチ。


そのなかに女王蜂も紛れている。



ハチクマは逃げていくスズメバチを追いかけたりはしない。


彼らは無意味な殺生をしない。


彼らはただ、目の前にある餌を食うだけだ。