テントウムシはアブラムシを食べる。
野菜にとってはまさに救世主なのだが、人間側から見るとテントウムシにはひとつ大きな問題がある。
奴らは一ヶ所にじっとしてはいないのだ。
やたらめったらと動き回り、すぐにどこかへ飛び立ってしまう。
目の前にアブラムシがいてなお、飛び立ってしまうのだ。
まあ、そのおかげかどうかは分からないが、アブラムシはテントウムシに食い尽くされることはなく、未だに種族の繁栄が続いているのである。
世の中上手く出来ているものだ。
などと感心しているうちに、テントウムシの登場で一旦は数を減らしたアブラムシたちが勢力を盛り返し、再びその数を増やし始めた頃、第二ラウンドが始まった。(笑)
今度はテントウムシの幼虫が姿を現したのだ。
成虫に比べれば身体の大きさは遥かに小さいが、数匹の幼虫達がアブラムシを食べ始めたのである。
おおっ、これは!
と思っているところで、更なる展開が待っていた。
今度はアブラムシの見方であるアリの登場だ。
テントウムシの幼虫がアブラムシに近づくと、アリが幼虫に噛み付いて追い払う。
幼虫が逃げて、距離をとって様子をうかがう。
再びアブラムシに近づいていくと、またしてもアリがブロックする。
果てしない攻防が続くのだ。(笑)
で、この間、アブラムシたちは、まるで悟りでも開いているかのように、逃げるそぶりも見せない。
アリたちはテントウムシの幼虫を追い払った後は、アブラムシのお尻のそばにひっそりと寄り添うのである。
そして、そのアリの後ろには、順番待ちをする別のアリの姿が。
この三者三様の有様が、個性がありすぎて実に笑える。