まあ、このようにして自然界の生きとし生けるものを知覚し認識する能力が、天界の神々のカルマである。
それは別に修行者に限った事ではなく、一般人でもムツゴロウさんなどもそうである。
この神々のカルマの特徴は邪悪心が無いことである。
とかく世の中というものは、他人が自分と違うからと言ってすぐに攻撃したがる。
自分が正義であり、自分と違う他人は悪なのだ。
自と他の区別があるからこそ他人を攻撃しなければならなくなるのだが、ムツゴロウさんの場合自分と他人の区別どころか人間と動物の区別すらなくなってしまっている。(笑)
何回も動物に殺されそうになりながら、ただの一度も動物を攻撃したことがない。
まさにヨーガの基本である非暴力の実践が出来ているのだ。
最近のスピリチュアルブームのせいなのか、「人間はひとりでは生きて生けない。」などという人が多いように思う。
僕から見ればこれはとても傲慢な考え方だ。
なぜなら、そこには人間だけが特別であり、人間だけがいれば生きていけるという思い上がりがあるからだ。
これは当たり前過ぎるほど当たり前の話なのだが、人間は自然の助けがなければ絶対に生きてはいけない。
逆に、人間はひとりでも生きていけることは、何十年も前によっこいしょういちさんが証明してくれている。
そして、いかなよっこいしょういちさんでも、自然の助けがなければ生きていけないのだ。
まあ、ちょっと話はそれるが、サマナ生活を経験した者なら、電気・ガス・水道が全部止まってもなんとか生きていけると考えているのではないだろうか。
地球上に自分ひとりしか人間がいなくなったのなら、なおのこと好都合で誰にも遠慮することなく好き放題やれる。
幸いなことに、人類の歴史は義務教育で大体のところは頭に入っている。
まあ、とりあえず、石器時代から始めるか、てな感じだろう。(笑)
話を戻しましてと、
人間はひとりでは生きていけないというのと同じように、四無量心というものもある。
これもまた傲慢な話だ。
対象が人間に限定されてしまっている。
天界のカルマさえ持ち合わせていない者が四無量心だなどと、お笑いぐさだとしか言いようがない。