アシナガバチの目の前にヨトウムシを差し出すと、アシナガバチは一瞬警戒してこちらを見て、次にヨトウムシを見て「え、くれるんですか?」「もらっていいんですか?」
みたいな表情をする。(笑)
こっちは最初からアシナガバチにあげるつもりでいるので、そのまま割り箸ではさんだままでいると、ようやくアシナガバチも状況を理解して「わーい!」という喜びの声を上げる。
の、ように見える。
しきりに羽をバタつかせ、すばやくカサカサと動き回り、それから、そ~っと2本の前足でヨトウムシをつかむ。
アシナガバチがヨトウムシをしっかりつかんだのを確認して割り箸を離すと、アシナガバチはヨトウムシを身体の下へと抱え込む。
もう、そこから先は大興奮で、もはや彼女の目にはヨトウムシしか見えていない。(笑)
「やった~、ばんざ~い。」
と、叫んでいるように見える。
そして、さっき以上に羽をバタつかせて、葉っぱの上でぐるぐる回りだしたと思ったら飛び立ってしまった。
まあ、アシナガバチはノーガード戦法みたいに足をぶらぶらさせてゆっくりとしか飛ばないので、後を付けていくと他の葉っぱの上に降りた。
そこでも前と同じように羽をブーン、くるくる回りながら肉団子作りが始まった。
巣にいたアシナガバチたちもやたらと動き回っていたが、人間と違って何かをやろうとするとどうしても無駄な動きをしてしまうのだろうか?
しかし、考えてみれば、偉そうな事を言ってみても人間の動きには、本当に無駄はないのだろうか?
もしかすると、神々から見れば人間の動きは無駄ばかりで、あいつらはアホなやつらだなと思われているのかもしれない。(笑)