この小型のプルシャが大量生産された理由はもうひとつある。
オウムは元々ヒヒイロカネをエネルギー伝達の手段として使っていた。
おそらくだが、信徒数が1,000人を越える頃には、ヒヒイロカネの数が足りなくなったのではないだろうか。
そして、それだけの数のヒヒイロカネを1ヶ月ごとに交換し、もう一度修法し直すのはとても手間のかかる作業となる。
そこで、交換する必要のないプルシャというものを採用することになった。
そういうことなのだろうと思う。
信徒数が1,000人ということは、単純に考えて1,000個のプルシャが必要ということである。
当然の事ながら、大量に生産される結果となる。
というか、大量に生産されすぎて、後に赤プルシャにリニューアルされることになるのだが。(笑)
しかし、大量に生産されているからといって、それが他人の手に渡るということはない。
先に書いたとおり、プルシャとは真我の事である。
これを一般的な表現で言えば、その人の魂でありその人そのものである。
他人にあげる様なものではないし、麻原もそれを禁止していた。
このプルシャもまた、安全ピンを使うタイプのものであり、とてもよく落ちるのだ。
ここでまたひとつ問題が生じる。
プルシャには向きがあるために、小型のプルシャはヒヒイロカネ袋に入れても動いて向きが変わってしまうのだ。
大型のプルシャであれば安全ピンのあるなしにかかわらず、ヒヒイロカネ袋の中に入れてしまえばサイズが合っているので向きが変わることはない。
ところが小型のプルシャにはヒヒイロカネ袋は大きすぎるのだ。
そこで考え出されたのが、ヒヒイロカネ袋の内側に安全ピンでプルシャを留めるというやり方である。
これならプルシャはどこかにぶつかることも無く、接着剤がはがれる事もない。
が、しかし、こういった細かいことを知らない者が多いため、プルシャが落ちる事件は後を絶たないのである。
ここまでの3種類のプルシャはやがて製造されなくなり、新しい別のタイプのプルシャが作られるようになっていく。