富士山総本部道場には、アストラルテレポーターから伸びる何本もの配線があり、その先に電極が取り付けられていた。
アストラルテレポーターによる修法は、電流を流すというやり方なので静かなものである。
が、しかし、そこはハイレゾの音響機器であり、ただ単にスピーカーが接続されていないだけである。
なので、スピーカーをつなぐと、ちゃんと音が聞こえるのである。
まあ、僕もたまにスピーカーをつないで、マントラを聞いたりしたものだ。
使われているマントラは何種類かあり、時々入れ替わる。
大抵は帰依マントラであり、そうでなければ観音様のマントラ。
ごくたまに魔を払うマハーカーラーのマントラという感じだった。
もちろん、カセットテープなどの音源と違い、デジタル録音なので音質の劣化はない。
いつでもクリアな音が鳴り響くのである。
ただし、電極がむき出しなので、ショートさせてしまう場合がある。
その対策として、配線の元のところにヒューズがかましてある。
そしてこのヒューズがたまに切れる。
その場合はもちろん、何にも修法されていないことになるのだが、そのことは誰も知らない。(笑)
ただ、いつものように静かに、そこに電極があるだけである。