シヴァ神の汗もまた、アストラルテレポーターで修法されている。
食塩に電流を流すという発想がとってもファンタスティック!
しかもその音源が、当時は世界に1台しかないハイレゾマシンときたもんだ。
こんなアホみたいなことを思いつくのは、世界広しと言えどもオウムしかあるまい。
このシヴァ神の汗も最初はこじんまりと作っていたのだが、あるとき大量に作る事になった。
これはオウムお得意のまとめ買いなのだが、1トンの布袋入りの塩をトラックの荷台に載せたまま電極を刺し、1週間修法し続けた。
それをスコップでバケツに移し、裏口から階段を使って道場の2階に運び、数名ずつのグループに分かれて袋詰めしていった。
あまりにも大量の塩の塊だったので、「これ、ちゃんと修法出来てるの?」
と、広瀬に聞いたら、「理論的には、全体が均一に修法されているはずです。」
と答えた。
なんでも一定時間ごとに電極の位置を変えて修法しているらしく、その電極の位置を広瀬が計算で割り出したらしい。
そんなことが計算で出せるんだと思って驚いた。
まったく、優秀な人間の考えることは凡人には理解不可能だ。
一体どんな計算をしたんだろうなあ?
普通の人間なら、「そんなん適当にぶっ刺しといたらええやん。」
ぐらいにしか思わないのだろうが、広瀬は違う。
必ず科学的な根拠を求めるのだ。