麻原に呼び出されて第二サティアンに行ったときのこと。
1階入り口のSPSの窓口で、「Rで~す。」と告げると、直ぐに「お上がりください。尊師がお待ちです。」という返答があった。
さすがだねえ。
富士のアホな受付とは違う。
前に、夜中に石井から1千万持って来いと言われて持っていったとき、富士の受付窓口で石井を呼んでくれと言ったら、「マハーケイマ正大師は誰にもお会いになりません。」と言われたことがあった。
お腹の大きい石井をかばってのことなんだろうけど、アホにもほどがある。
石井に確認もとらずに追い返そうとするなんて、普通の社会人としては到底通用しない。
まあ、この場合は何の連絡もしていない石井がアホなのかもしれないが。
というわけで、SPSの連中は優秀だなあ、と思いながら階段のほうへ歩いていこうとすると。
「エレベーターをお使いください。尊師の許可がおりています。」
と言われた。
これは結構珍しいことだと思う。
サティアンでは何度かエレベーターを使ったことがあるが、それは全てワークで何かを運ぶ必要があった場合だけだ。
まあ、しかし、「功徳を減らしたくないから階段で行くよ。」
と答えて、麻原の部屋へと向かう。
部屋の外で「Rです。」
と一声かけてから、引き戸を開けて部屋の中へと入ると、村井がたくさんの資料を広げて麻原に何やら説明をしている最中だった。
麻原の「マンジュシュリー、外してくれ。」の声を聞いて、村井は資料を片付け部屋を出て行った。