ヴァジラヤーナ① | 法友(とも)へ

法友(とも)へ

ブログの説明を入力します。

ヴァジラヤーナを実践する心構えを村井に聞いた事がある。


その時、村井はとても嬉しそうな顔をしながら、目をキラキラ輝かせてこう言った。


「今までに学んだことは、全部捨てろ。」



さすがだねえ。


こんなセリフは村井にしか言えないだろう。



オウムに関わり合いになるような連中は、精神世界について相当に詳しい。


何十冊も本を読み、いろんなところでいろんな事を実践し学んできている。


自分にはこれだけの知識がある、これだけの体験をしてきているという自負がある。


それを村井は全部捨てろと言ったのだ。



しかしこれは、何か新しいものを学ぼうとする者の態度としては当然といえる。


当然といえるのだが、それが出来る人間は極めて少ないのではないだろうか。


それをあっさり捨てられる。


ここに村井の非凡な才能が見て取れる。



オウム内でこれほどの才能を持った男は他にはいなかった。


オウムで修行を始めて、早い時期に村井の存在を知ることが出来たのは幸運だったと思う。


自分の能力では絶対にかなわない才能がいることを知って、僕は村井とは違う道を選択することが出来たからだ。


そのおかげで今の自分がある。


村井には感謝するしかない。