経行 | 法友(とも)へ

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普通読めないよね、この漢字は。


世間では2時間程度の散歩ってことになっているようではある。



まあ、しかし、そこはオウムなのですよ。

例えば温熱は15分程度の入浴である。


しかし、お湯の温度は47℃、しかも身体の中からも温まれるように熱いお湯を1リットルも飲まなければならない。

さらにこれをバージョンアップさせたものが、47℃30分と50℃15分である。


どちらでも好きなほうを選ぶことが出来る。



普通なら死んでしまうと思うのだが、こんなことにもオウムのサマナたちは耐え抜いてしまうのだ。


そしてひとりでも耐え抜ける者が現れると、次からはそれがオウムの基準、常識となってしまう。


そして耐え抜けずに死んでしまった者は、カルマが悪い修行が足りないで片付けられてしまう。



そう言えば、一時期麻原は爆発実験をやりたがっていたなあ。


「風のエネルギーを強めれば、爆発の衝撃に耐えられるはずだ。」


「お前たちには順番にやってもらう。」


と言っていた。


これは正大師・正悟師は免除、師のステージ順ということだったので、実際に行われていれば一番最初に死ぬのは井上だったんだろうなと思う。



というオウム真理教の散歩ですよ。


だから、この散歩にはひとつのルールがある。


散歩中は、心拍数を平常時の2倍に保たなければならないのである。


そして、ピーク時には3倍にまで持っていき、2倍-3倍を一定時間ごとに繰り返すのである。



これを最大で1日4回、その距離は60kmにもなる。


これを毎日やっていると、そのうちに負荷に耐え切れずに疲労骨折をする。


足が痛いと訴えると、「それはお前に地獄のカルマがあるからだ。痛みに耐えていればカルマは落ちる。」


と言われ泣きながら経行を続けるのだが、いつまで経っても痛みが消えることはない。


だって骨が折れてますから。



そして、かつて上祐正大師が行っていたのは、この経行に調気法を加えるというものである。

僕も上祐と一緒に経行をやったことがあるが、あの男は凄まじいロケットスタートからぐんぐんリードを広げていく。


20人から30人ほどのサマナで、道場の前の道をまっすぐ行って右に曲がるという上九へと向かうコースなのだが、スピードが速くてついていけない。

上祐を見失ったところで後ろを振り向くと、後ろにもサマナは誰もいないという笑い話のような状況になっていた。


で、その上祐正大師はそのスピードで、5秒で吸って5秒止めて5秒で吐くということをやっていたのである。


しかも、片鼻ずつ。


世間では上祐のことをちょっとなめてるふしがあるが、あの男は只者ではないのである。